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メルク株の魅力とリスク|ドイツの本家・1年+23.6%と日本からの買い方【2026年】

メルク株の魅力とリスク|ドイツの本家・1年+23.6%と日本からの買い方【2026年】

※本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)が含まれます。

この記事の結論

  • メルク(ドイツ)は医薬品・研究用試薬・半導体材料を手がける会社。米国のメルク(Merck & Co.)とは1917年に分離した別会社です
  • 魅力の核心:1年で株価+23.6%
  • 最大のリスク:PERは実績約25.3倍、予想は約16.0倍
  • 買うなら:SBI・楽天・マネックスでは買えない。野村證券のオンライン(ドイツ株、NISA成長投資枠の表示あり)かサクソバンク証券で買える。株価は1株 約2万5,600円で、手数料は別(サクソバンクは推奨ロット5株が目安/1株からでも手数料負担率は約2.39%と軽い)

「メルク」という名前を聞いて思い浮かべるのは、日本でもよく知られている米国のメルク(Merck & Co.)かもしれません。しかし実は、1668年創業でその名前の”元祖”にあたるのは、ドイツのメルクKGaAです。両社は1917年に分離した全くの別会社で、資本関係はありません。

そのドイツのメルクは、1年で株価+23.6%と上昇しています。牽引役はライフサイエンス事業です。会社発表によると、研究用試薬・受託製造を担うプロセス・ソリューションズ事業は2026年第2四半期に有機成長+16%を記録し、四半期売上高が初めて10億ユーロを超えました。

医薬品・研究資材・半導体材料という手広い事業ポートフォリオを持つ、358年続く老舗企業の「今」を、株価・業績・買い方の順に見ていきます。

目次

メルク(ドイツ)株の基本データ(2026年8月21日時点)

株価137.95ユーロ(1株 約2万5,600円)
52週レンジ100.70 〜 148.80ユーロ
時価総額約600億ユーロ
PER約25.3倍(予想 約16.0倍)
配当利回り約1.59%(1株配当 2.2ユーロ)
上場市場フランクフルト証券取引所(Xetra)
1年の株価騰落+23.6%

1年で株価+23.6%という事実|メルク株の魅力

1年で株価+23.6%上昇

2026年8月21日時点の株価は137.95ユーロで、1年間では+23.6%の上昇となっています。52週レンジは100.70〜148.80ユーロで、現在値はレンジの上寄りにあります。

投資家にとっては、下落局面からの回復が株価の実数値として確認できる状態にある、ということです。

ライフサイエンス事業は有機成長+16%、四半期売上高が初めて10億ユーロを超えた

会社発表によると、研究用試薬・受託製造を担うプロセス・ソリューションズ事業は2026年第2四半期に有機成長+16%を記録し、四半期売上高が初めて10億ユーロを超えました。

投資家にとっては、会社全体の成長が鈍いなかでも、成長性の高い事業が確かに存在していることを示す数字です。

Bio-Techne買収で年間1億4,000万ユーロのコスト削減を計画(会社発表)

メルクはバイオテクノロジー企業Bio-Techneの買収を発表しています。会社発表によると、統合により年間1億4,000万ユーロ規模のコスト削減を見込んでいます。

投資家にとっては、既存のライフサイエンス事業を軸にした規模拡大の動きが進行中であるという材料になります。

創業358年、医薬品・ライフサイエンス・半導体材料の3事業で収益源を分散

メルクは1668年創業で、世界最古の製薬・化学会社とされています。現在は医薬品、ライフサイエンス(研究用試薬)、エレクトロニクス(半導体材料)の3事業を持っています。

投資家にとっては、単一事業の不振が業績全体を直撃しにくい構造になっている、ということです。

PER実績25.3倍・予想16.0倍という差|先に知っておきたいリスク

上半期売上高は前年比+0.1%とほぼ横ばい

2026年上半期の売上高は105億6,800万ユーロで、前年同期比+0.1%とほぼ横ばいでした。EBITDA preは31億3,000万ユーロです(出典:メルク公式IR)。

投資家にとっては、ライフサイエンス事業が伸びている一方で、会社全体としては成長の勢いに乏しいのが現状だということです。

PERは実績25.3倍、予想16.0倍とのギャップは期待の先行

実績PERは約25.3倍である一方、予想PERは約16.0倍です。

投資家にとっては、市場がすでに将来の利益成長を織り込んで株価を評価しているということです。実際の増益ペースがこの期待に届かない場合、株価が調整する余地があります。

会社側は下半期にライフサイエンス需要の正常化を見込む(会社発表)

会社発表によると、四半期売上高が10億ユーロを超えたプロセス・ソリューションズ事業について、会社側は下半期に需要が正常化すると見込んでいます。

投資家にとっては、直近の高成長率がそのまま続くとは会社自身も見ておらず、成長ペースが鈍化する前提を織り込んでおく必要がある、ということです。

配当源泉税26.375%、日本の外国税額控除の対象外は11.375%分

ドイツの配当源泉税は26.375%です。日独租税条約の限度税率15%を超える11.375%分は日本の外国税額控除の対象外で、還付を受けるにはドイツ税務当局(BZSt)へ直接請求する必要があります。

投資家にとっては、配当利回り自体が約1.59%と高くないため影響額は小さいものの、控除されない税負担があること自体は把握しておく必要がある、ということです。

メルク(ドイツ)は医薬品と半導体材料で稼ぐ会社

メルクKGaAは1668年創業、世界最古の製薬・化学会社とされています。事業は医薬品、ライフサイエンス(研究用試薬・受託製造)、エレクトロニクス(半導体材料)の3つです。

米国のメルク(Merck & Co.)とは1917年に分離した別会社で、資本関係はありません。この分離の経緯から、メルクKGaAは北米以外では「メルク」、北米では「EMD」の名称で事業を行っています。同じ名前の会社が2つあることは、この会社を語るうえで欠かせない前提です。

直近の決算では、2026年上半期の売上高は105億6,800万ユーロ(前年同期比ほぼ横ばい・+0.1%)、EBITDA preは31億3,000万ユーロでした(出典:メルク公式IR https://www.emdgroup.com/en/investors.html)。会社全体は伸び悩む一方、ライフサイエンス事業は会社発表によると有機成長+16%と好調で、バイオテクノロジー企業Bio-Techneの買収も進めています。

1株配当2.2ユーロと、ドイツの源泉税26.375%

メルクの1株配当は2.2ユーロ、表面利回りは約1.59%です。

ドイツの現地源泉税は26.375%です。日独租税条約の限度税率15%を超える11.375%分は、日本の外国税額控除の対象外となります。この分の還付を受けるには、ドイツ税務当局(BZSt)へ直接請求する必要があり、2023年以降は電子提出が必須、請求期限は暦年末から4年以内です。日本側ではさらに、現地源泉後の金額に20.315%が課税されます。

外国税額控除や現地還付請求をしない場合、税引き後の実質利回りの目安は約0.94%です(計算式:1.59% ×(1−0.26375)× 0.79685)。

チャートで今の株価水準を見る

本記事の株価は2026年8月21日時点のものです。発注前に必ず最新の水準を確認してください。

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株価だけでなく、売上や利益、配当の推移も図で確かめたいときは、Simply Wall St という海外の分析サイトが使えます。欧州の上場企業も扱っていて、会社名で検索すると、その会社の財務の推移を一覧で見られます。サイトの画面は日本語にも対応しています。

無料プランでは、銘柄レポートを月5件まで見られます。登録から7日間は有料版の機能を試せます(クレジットカードの登録は不要)。当サイトはSimply Wall Stと提携しており、有料プランの申込みがあると紹介料を受け取ります。

日本から買う方法と、1株あたりの手数料

メルクの上場市場はフランクフルト証券取引所(Xetra)のみで、ティッカーは「MRK」です。米国預託証券(ADR、ティッカー:MKKGY)も存在しますが、これはOTC(店頭市場)でのみ取引されており、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場していません。

証券会社メルク(ドイツ)株の取扱い
SBI証券× 取扱いなし
楽天証券× 「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記
マネックス証券× 取扱いなし

企業の規模ではなく、上場している市場だけで買えるかどうかが決まります。この仕組みについてはなぜSBI証券・楽天証券では欧州株が買えないのかで詳しく解説しています。

一方、野村證券のオンラインサービスでは、メルク(ドイツ)の原株(MRK、銘柄コードG0191)を扱っていて、NISA成長投資枠の表示もあります。野村の手数料は、国内の手数料(最大1.045%。売買代金75万円以下は最大7,810円。オンラインの注文は20%割引)に現地の手数料と税金が加わります。ドイツの現地手数料の額と、ログインが要るオンラインの注文画面は、当サイトでは確認できていません。NISAで持っても、ドイツで差し引かれる配当の税金は非課税にならず、外国税額控除の対象にもならないと野村證券は説明しています。大和証券も、店舗と電話でドイツを含む欧州13か国の株を扱っていますが、メルクの取扱いは当サイトでは確認できていません。

出典:野村證券の外国株式の株価検索(ドイツ)・野村證券のNISA取扱いのお知らせ・大和証券「欧州株」(2026年10月12日確認)。

サクソバンク証券で買う流れ

  1. 口座開設を申し込む(オンラインで完結。マイナンバーと本人確認書類が必要)
  2. 審査・口座開設を待つ(通常は数営業日)
  3. 日本円を入金する
  4. ユーロに両替する
  5. ティッカー「MRK」で検索し、株数を指定して発注

手数料(サクソバンク証券クラシック)

買う株数約定金額の目安手数料負担率
1株約2万5,600円613円約2.39%
5株約12万8,100円613円約0.48%

手数料は約定金額の0.088%、最低3.3ユーロ(約613円)です。1株からでも手数料負担率は約2.39%と軽く済みますが、5株単位のまとめ買いにすると負担率はさらに下がります。

メルクを1株だけ買うと、手数料の負担率は約2.39%になります。最低手数料が効くため、まとめて買うほど負担率は下がります。実際の手数料を、口座の画面で確かめられます。

欧州株1,800銘柄以上・9取引所に対応。特定口座あり、NISAは対象外です。配当には現地で源泉税がかかり、手取りは表面の利回りより下がります(本文参照)。

メルク株が向く人・向かない人

向く人理由
医薬品・研究試薬・半導体材料に分散投資したい人3事業で収益源が分散している
米国株に偏った資産をユーロ建てで分散したい人フランクフルト上場・ユーロ建て
5株単位でまとめ買いできる人手数料負担率が約0.48%まで下がる
向かない人理由
NISAの非課税で持ちたい人サクソバンク証券はNISA非対応(IB証券という選択肢もある)
高い配当利回りを狙う人配当利回りは約1.59%と高くない
会社全体の高い成長率を求める人上半期売上高は+0.1%とほぼ横ばい

口座開設から最初の1株までの流れは、公式サイトで確かめられます。

開設までの日数は当サイトの解説記事にあります。

メルク株のよくある質問

メルク(ドイツ)とアメリカのメルク(Merck & Co.)は同じ会社ですか?

いいえ、別会社です。両社は1917年に分離しており、資本関係はありません。ドイツのメルクKGaAは北米以外では「メルク」、北米では「EMD」の名称で事業を行っています。日本で医薬品として知られている「メルク」の多くは米国のMerck & Co.であり、本記事で扱うのは1668年創業のドイツの会社です。

PERが実績25.3倍・予想16.0倍と差があるのはなぜですか?

市場がすでに将来の利益成長を織り込んで株価を評価しているためと考えられます。実際の増益ペースがこの期待に届かない場合は、株価が調整する余地があります。

Bio-Techne買収で何が変わりますか?

会社発表によると、統合により年間1億4,000万ユーロ規模のコスト削減を見込んでいます。既存のライフサイエンス事業を軸にした規模拡大の動きが進行中である、という材料です。

配当にかかる税金はどうなりますか?

ドイツの現地源泉税26.375%に加え、日本側でさらに20.315%が課税されます。外国税額控除や現地還付請求をしない場合、税引き後の実質利回りの目安は約0.94%です。

NISAで保有できますか?

サクソバンク証券はNISAに対応していません。特定口座または一般口座での取引となります。一方、野村證券のオンラインでは、メルク(G0191)にNISA成長投資枠の表示があります(2026年10月12日確認)。ただし、ドイツで差し引かれる配当の税金はNISAでも残ります。

まとめ:同じ「メルク」でも、資本関係のない会社

  • メリット:1年で株価+23.6%上昇/ライフサイエンス事業は有機成長+16%で四半期売上高が初めて10億ユーロ超え/医薬品・ライフサイエンス・半導体材料の3事業で収益源を分散
  • デメリット:上半期売上高は+0.1%とほぼ横ばい/PERは実績25.3倍で予想16.0倍との差は期待の先行/配当源泉税26.375%のうち11.375%は外国税額控除の対象外
  • 買い方:SBI・楽天・マネックスでは買えず、野村證券のオンライン(NISA成長投資枠の表示あり)かサクソバンク証券で買え、株価は1株約2万5,600円(手数料は別)。サクソバンクなら5株単位のまとめ買いで手数料負担率は約0.48%

特定口座で確定申告の手間を減らしながら、日本語の画面で欧州株を持つ。その入口です。NISAを優先したい方には、野村證券のドイツ株(NISA成長投資枠の表示あり)やIB証券という選択肢もあります。

口座の種類と開設までの日数は当サイトの解説記事にまとめています。NISAは対象外です。

この記事の検証方法

  • 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表から計算しています
  • 株価・為替レートは本文記載の基準日に実測した値です
  • 業績・配当は企業の公式IR資料(一次資料)を出典としています
  • 筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています(本記事の銘柄を保有しているとは限りません)

この記事を書いた人:Kawa

ポルトガル在住30代の兼業投資家です。インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で、欧州株ETFを中心に保有しています。ヨーロッパには、日本ではあまり知られていなくても、世界中で愛されている会社がたくさんあります。その面白さと、日本からの買い方を、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思って書いています。株価の見通しは、根拠と計算式を示して書きます。確認できていないことはそう書き、誤りがあれば訂正の経緯を記事に残して直します。詳しいプロフィール

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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の株価・為替レート・手数料・税制は2026年8月21日時点で確認した情報に基づいており、変更される場合があります。業績数値はメルクKGaA社の公表資料に基づきます。実際の取引条件および税務の取扱いは、各証券会社の公式サイトおよび税務専門家にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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この記事を書いた人

ポルトガル在住30代の兼業投資家です。インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で、欧州株ETFを中心に保有しています。ヨーロッパには、日本ではあまり知られていなくても、世界中で愛されている会社がたくさんあります。その面白さと、日本からの買い方を、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思って書いています。株価の見通しは、根拠と計算式を示して書きます。確認できていないことはそう書き、誤りがあれば訂正の経緯を記事に残して直します。

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