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この記事の結論
- ヴェスタス株はSBI・楽天・マネックスでは買えない(上場はナスダック・コペンハーゲンのみ)
- 現物を買うならサクソバンク証券が現実的(1株 約5,140円)
- 最低手数料の関係で10株単位のまとめ買いが目安(1株買いは手数料負担率約18.5%)
- 最大の注意点:NISA不可+デンマークの配当源泉税は27%(条約の限度税率15%)。配当利回り自体は約0.35%と低め
世界最大級の風力タービンメーカーヴェスタス(Vestas Wind Systems A/S/ティッカー:VWS)の株価は、過去1年で約78%上昇しました。当サイトで扱った欧州株のなかでも上位の上昇率です。2026年第2四半期決算では売上高が前年同期比26%増となり、会社側は通期の利益率見通しを上方修正しています。
この記事ではヴェスタス株の株価・業績・買い方を解説します。同じデンマーク企業のカールスバーグやマースク、再生可能エネルギー分野のイベルドローラと合わせて読むと、業種・国別の違いが見えてきます。
ヴェスタス株の基本データ(2026年8月時点)
| 株価 | 208.00デンマーククローネ(1株 約5,140円) |
| 52週レンジ | 111.55 〜 213.50デンマーククローネ |
| 時価総額 | 約2,071億デンマーククローネ |
| PER | 約26倍 |
| 配当利回り | 約0.35%(1株配当0.74デンマーククローネ) |
| 上場市場 | ナスダック・コペンハーゲン証券取引所 |
2026年第2四半期、売上高26%増・通期見通しを上方修正
ヴェスタスの2026年第2四半期(4〜6月)決算は、売上高が前年同期比26%増の47億ユーロ、特別項目控除前EBITマージンは9.4%と、前年同期から約8ポイント改善しました。受注は前年同期比67%増の3.3GWとなり、地域別では南北アメリカが1,759MW、EMEAが1,522MWと好調でしたが、この四半期の洋上風力の新規受注はゼロでした。受注残高は合計769億ユーロ(風力タービンの受注残高360億ユーロ+サービス契約の将来収益409億ユーロ)に達しています。
この結果を受けて、会社側は2026年通期のEBITマージン見通しを従来の6〜8%から7〜9%に引き上げました(売上高見通しは200億〜220億ユーロで据え置き)。収益の柱であるサービス事業のEBITマージンは第2四半期で16.6%、通期では15.5〜17.5%を見込んでいます。
一方で、洋上風力事業は2026年も引き続き損失が見込まれており、黒字化は2027年以降とされています。また会社側は、米国の関税や貿易ルールの変更が主要市場での受注タイミングや価格に影響を与える継続的なコスト圧力・リスク要因であると説明しています。
結論:ヴェスタス株の買い方は実質2つ
| 方法 | 現物保有 | 現実的な必要資金 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| ①サクソバンク証券で現物を買う | ◎ できる | 約5万1,000円〜(10株単位が目安) | 長期で持ちたい人 |
| ②CFDで値幅を狙う | × できない | 数万円〜(レバレッジ) | 短期で売買したい人 |
なぜSBI・楽天・マネックスでは買えないのか
ヴェスタスが上場しているのはナスダック・コペンハーゲン証券取引所で、ティッカーは「VWS」です。「ナスダック」という名前が付きますが、これはデンマークの証券取引所の名称であり、米国のナスダック市場とは別物です。ニューヨーク証券取引所にも米国のナスダックにも上場していません。
米国預託証券(ADR)はOTC銘柄で、楽天証券はOTC市場の銘柄について「新規の買付けは受け付けておりません」と明記しています。この構造は当サイトで扱う欧州株に共通する理由です。詳しくはなぜSBI証券・楽天証券では欧州株が買えないのかもあわせてご覧ください。
方法①:サクソバンク証券で現物を買う
コペンハーゲン株の手数料はクラシックで0.132%、最低手数料38.50デンマーククローネ(約951円)です。ヴェスタスは1株1万円以下で買える欧州株の一つですが、単価が低いぶん1株買いだと手数料負担率が跳ね上がります。
| 買う株数 | 約定金額の目安 | 手数料 | 負担率 |
|---|---|---|---|
| 1株 | 約5,140円 | 約951円 | 約18.5% |
| 10株 | 約5万1,400円 | 約951円 | 約1.85% |
| 141株 | 約72万4,400円 | 約956円 | 約0.13% |
10株単位(約5万1,000円)からのまとめ買いが現実的です。
ヴェスタスを1株だけ買うと、手数料の負担率は約18.5%になります。最低手数料が効くため、まとめて買うほど負担率は下がります。実際の手数料を、口座の画面で確かめられます。
欧州株1,800銘柄以上・9取引所に対応。特定口座あり、NISAは対象外です。配当には現地で源泉税がかかり、手取りは表面の利回りより下がります(本文参照)。
配当は利回り約0.35%と低め
ヴェスタスの1株配当は0.74デンマーククローネ(2026年4月のAGMで承認、2025年度分)で、現在の株価に対する表面利回りは約0.35%にとどまります。欧州の高配当株ランキングで扱っているBMWやフォルクスワーゲンなど(表面利回り7%台)と比べると、ヴェスタスは配当ではなく株価成長を狙う銘柄という位置づけです。
デンマーク株の配当にかかる現地源泉税率は、証券会社の租税条約手続きの扱いによって実質の手取りが変わります。当サイトではドイツ・スイス・フランスの配当税は確認済みですが、デンマークの正確な税率は未確認です。数字を断定せず、口座開設時にサクソバンク証券へ確認することをおすすめします。
買う前に知っておくべきこと
サクソバンク証券はNISAに対応していません。デンマーククローネ建てなので為替の影響も受けます。また前述の通り、米国の関税や貿易ルールの変更が受注のタイミングや価格に影響するリスクがあり、洋上風力事業は2026年も損失が見込まれています。風力発電業界は政策変更や資材価格の影響を受けやすい点も理解しておいてください。
最新の株価チャートで水準を確認する
本記事の株価は2026年8月14日時点のものです。発注前に必ず最新の水準を確認してください。
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株価だけでなく、売上や利益、配当の推移も図で確かめたいときは、Simply Wall St という海外の分析サイトが使えます。欧州の上場企業も扱っていて、会社名で検索すると、その会社の財務の推移を一覧で見られます。サイトの画面は日本語にも対応しています。
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よくある質問
ヴェスタスとオーステッド、洋上風力ではどちらが重要ですか?
役割が異なります。ヴェスタスは風力タービンの設計・製造・設置・保守を手がけるメーカーで、陸上・洋上を問わず世界中の発電事業者にタービンを供給する立場です。一方オーステッドは洋上風力発電所を自ら開発・保有・運営するデベロッパーで、世界の洋上風力容量(中国を除く)の約2割を占める最大手とされています。同じ再生可能エネルギー関連株でも、ヴェスタスは「作る側」、オーステッドは「持つ側」という違いがあります。
洋上風力事業が赤字と聞きましたが、投資しても大丈夫ですか?
会社側は洋上風力事業が2026年も引き続き損失を見込むと説明しており、黒字化は2027年以降とされています。一方で会社全体としては、陸上風力とサービス事業の伸びにより2026年第2四半期の特別項目控除前EBITマージンは9.4%まで改善し、通期見通しも上方修正されました。洋上風力単体のリスクと、会社全体の業績は分けて見る必要があります。
米国の関税は株価にどう影響しますか?
会社側は、米国の関税や貿易ルールの変更が主要市場での受注タイミングや価格に影響を与える継続的なコスト圧力だと説明しています。具体的な影響額は公表資料からは確認できませんでしたが、地政学リスクとあわせて業績見通しの不確実要因として繰り返し言及されている点は押さえておく必要があります。
まとめ
- ヴェスタスはナスダック・コペンハーゲン上場(米国ナスダックとは別)。米国ADRはOTC銘柄で楽天証券は新規買付不可
- 現物を持つならサクソバンク証券が実質的な選択肢。1株約5,140円だが、最低手数料のため10株単位が現実的
- 2026年第2四半期は売上高26%増・EBITマージン9.4%で、通期のEBITマージン見通しを7〜9%に上方修正
- 洋上風力事業は2026年も赤字見込みで黒字化は2027年以降。米国の関税・貿易ルール変更も継続的なリスク要因
- 配当利回りは約0.35%と低めで、配当より株価成長を狙う銘柄。過去1年で約78%上昇
- NISAは使えない
| こんな人は | やり方 |
|---|---|
| 10株単位でまとめ買いできる | サクソバンク証券で現物 |
| NISAの非課税で持ちたい | IB証券という選択肢もある(比較記事へ) |
| 短期の値動きだけ取りたい | CFD(現物保有はできない) |
特定口座で確定申告の手間を減らしながら、日本語の画面で欧州株を持つ。その入口です。NISAを優先したい方には、IB証券という選択肢もあります。
口座の種類と開設までの日数は当サイトの解説記事にまとめています。NISAは対象外です。
この記事の検証方法
- 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表から計算しています
- 株価・為替レートは本文記載の基準日に実測した値です
- 業績・配当は企業の公式IR資料(一次資料)のみを出典としています
- 筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています(本記事の銘柄を保有しているとは限りません)
この記事を書いた人:Kawa
ポルトガル在住30代の兼業投資家です。インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で、欧州株ETFを中心に保有しています。ヨーロッパには、日本ではあまり知られていなくても、世界中で愛されている会社がたくさんあります。その面白さと、日本からの買い方を、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思って書いています。株価の見通しは、根拠と計算式を示して書きます。確認できていないことはそう書き、誤りがあれば訂正の経緯を記事に残して直します。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の株価・為替レート・手数料・税制は2026年8月14日時点で確認した情報に基づいており、変更される場合があります。業績数値はヴェスタス社の公表資料に基づきます。実際の取引条件および税務の取扱いは、各証券会社の公式サイトおよび税務専門家にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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