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ザルトリウス株の魅力とリスク|PER78倍・優先株のみと日本からの買い方【2026年】

ザルトリウス株の魅力とリスク|PER78倍・優先株のみと日本からの買い方【2026年】

※本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)が含まれます。

この記事の結論

  • ザルトリウスはバイオ医薬品の製造に使うフィルトレーション・実験器具を手がける会社。日本にもサルトリウス・ステディム・ジャパンを設置しています
  • 魅力の核心:会社発表によるとバイオプロセス向け消耗品の成長率は9%超
  • 最大のリスク:PERは実績約78.1倍、しかも買えるのは議決権のない優先株(Vorzugsaktie)
  • 買うなら:SBI・楽天・マネックスでは買えない→サクソバンク証券で1株 約4万5,800円から(推奨ロット2株が目安/1株からでも手数料負担率は約1.34%と軽い)

バイオ医薬品の製造現場で使われるフィルター・実験器具の大手、それがドイツのザルトリウスです。会社発表によると、主力のバイオプロセス向け消耗品事業は成長率9%超という高い伸びを記録しています。同じ分野で日本語圏でも名前が知られる企業にサーモフィッシャー・サイエンティフィックがありますが、ザルトリウスもバイオ医薬品の製造装置・消耗品という同じ土俵で存在感を持つ企業です。

ただし、この成長には値段がついています。株価は1年で+24.65%上昇し、PERは実績で約78.1倍。当サイトで扱う欧州株の中でも高水準です。しかも、投資家が実際に買えるのは議決権のない優先株(Vorzugsaktie)です。バイオ消耗品市場の成長性と、割高な株価・優先株という株式構造を、順番に見ていきます。

目次

ザルトリウス株の基本データ(2026年8月22日時点)

株価246.80ユーロ(1株 約4万5,800円)
52週レンジ187.30 〜 267.70ユーロ
時価総額約153億ユーロ
PER約78.1倍(予想 約60.4倍)
配当利回り約0.30%(1株配当 0.74ユーロ)
上場市場フランクフルト証券取引所(Xetra)
1年の株価騰落+24.65%
株式の種類議決権のない優先株(Vorzugsaktie)

成長率9%超という事実|ザルトリウス株の魅力

1年で株価+24.65%上昇、52週レンジの上限に接近

2026年8月22日時点の株価は246.80ユーロで、1年間では+24.65%の上昇となっています。52週レンジは187.30〜267.70ユーロで、現在値はレンジの上寄りにあります。

投資家にとっては、バイオ消耗品需要の強さが株価の実数値として表れている状態にある、ということです。

会社発表:バイオプロセス向け消耗品は成長率9%超、医薬品・ワクチン需要が牽引

会社発表によると、バイオプロセス向け消耗品(使い捨て技術)の成長率は9%超で、医薬品・ワクチン製造需要が牽引しています。

投資家にとっては、会社の主力事業であるバイオプロセス分野が、二桁に迫る成長を続けているという材料です。

上半期売上高+7.5%の18億1,100万ユーロ、調整後EBITDA利益率30.3%を維持

2026年上半期の売上高は18億1,100万ユーロで、前年同期比+7.5%でした。調整後EBITDAは5億4,800万ユーロで、利益率は30.3%です(出典:ザルトリウス公式IR)。

投資家にとっては、増収が進みながら高い利益率も維持できている、ということです。

純利益は上半期1億7,200万ユーロで前年比+2%、増収増益基調

2026年上半期の純利益は1億7,200万ユーロで、前年同期比+2%でした。

投資家にとっては、増収に加えて最終利益でも増益を確保できている、ということです。

PER78.1倍と議決権のない優先株|先に知っておきたいリスク

PERは実績78.1倍、予想でも60.4倍と当サイト屈指の高さ

実績PERは約78.1倍、予想PERも約60.4倍です。

投資家にとっては、将来の高い利益成長がすでに株価に織り込まれているということです。実際の成長がこの期待に届かない場合、株価が調整する余地があります。

米国の関税で顧客への補償費用2,600万ユーロが発生(会社発表)

会社発表によると、米国の関税により顧客への補償費用2,600万ユーロが発生しています。

投資家にとっては、米国の通商政策の変化が、直接のコスト負担として業績に表れているということです。

買えるのは議決権のない優先株(Vorzugsaktie)、普通株ではない

サクソバンク証券などで実際に買えるザルトリウス株(SRT3、米国ADR:SOAGY)は、普通株ではなく議決権のない優先株(Vorzugsaktie)です。

投資家にとっては、経営に対する議決権を持たない株式を保有することになる、という点は理解しておく必要があります。

配当源泉税26.375%のうち11.375%は外国税額控除の対象外、表面利回りは0.30%

表面利回りは約0.30%と高くありません。加えてドイツの配当源泉税は26.375%で、日独租税条約の限度税率15%を超える11.375%分は日本の外国税額控除の対象外です。

投資家にとっては、配当を主目的にこの銘柄を選ぶ理由は乏しく、税負担も相応にある、ということです。

ザルトリウスはバイオ医薬品向けフィルターと実験器具で稼ぐ会社

ザルトリウスは、バイオ医薬品の製造に使うフィルトレーション(ろ過)・実験器具を手がける大手企業です。バイオプロセス・ソリューションズ事業を中核に、日本にもサルトリウス・ステディム・ジャパンを設置しています。

直近の決算では、2026年上半期の売上高は18億1,100万ユーロ(前年同期比+7.5%)、調整後EBITDAは5億4,800万ユーロ(利益率30.3%)、純利益は1億7,200万ユーロ(同+2%)でした(出典:ザルトリウス公式IR https://www.sartorius.com/download/1845950/h1-2026-download-press-release-sag-en-publications-data.pdf)。会社発表によると、主力のバイオプロセス向け消耗品事業は成長率9%超と、医薬品・ワクチン製造需要に支えられています。一方で、米国の関税により顧客への補償費用2,600万ユーロが発生しています。

1株配当0.74ユーロと、ドイツの源泉税26.375%

ザルトリウスの1株配当は0.74ユーロ、表面利回りは約0.30%です。

ドイツの現地源泉税は26.375%です。日独租税条約の限度税率15%を超える11.375%分は、日本の外国税額控除の対象外となります。この分の還付を受けるには、ドイツ税務当局(BZSt)へ直接請求する必要があり、2023年以降は電子提出が必須、請求期限は暦年末から4年以内です。日本側ではさらに、現地源泉後の金額に20.315%が課税されます。

外国税額控除や現地還付請求をしない場合、税引き後の実質利回りの目安は約0.18%です(計算式:0.30% ×(1−0.26375)× 0.79685)。

チャートで今の株価水準を見る

本記事の株価は2026年8月22日時点のものです。発注前に必ず最新の水準を確認してください。

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株価だけでなく、売上や利益、配当の推移も図で確かめたいときは、Simply Wall St という海外の分析サイトが使えます。欧州の上場企業も扱っていて、会社名で検索すると、その会社の財務の推移を一覧で見られます。サイトの画面は日本語にも対応しています。

無料プランでは、銘柄レポートを月5件まで見られます。登録から7日間は有料版の機能を試せます(クレジットカードの登録は不要)。当サイトはSimply Wall Stと提携しており、有料プランの申込みがあると紹介料を受け取ります。

日本から買う方法と、1株あたりの手数料

ザルトリウスの上場市場はフランクフルト証券取引所(Xetra)のみで、ティッカーは「SRT3」です。米国預託証券(ADR、ティッカー:SOAGY)も存在しますが、これはOTC(店頭市場)でのみ取引されており、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場していません。いずれも議決権のない優先株(Vorzugsaktie)を裏付けとしています。

証券会社ザルトリウス株の取扱い
SBI証券× 取扱いなし
楽天証券× 「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記
マネックス証券× 取扱いなし
サクソバンク証券○ ドイツ取引所の株を売買できる(ザルトリウスの取扱いは、口座(デモ)の銘柄検索で確かめられます)。NISAは対象外
野村證券(オンライン)○ ドイツの原株(コードG0907)。NISA成長投資枠の表示あり(2026年10月12日確認)。注文画面は当サイトでは確認できていません

企業の規模ではなく、上場している市場だけで買えるかどうかが決まります。この仕組みについてはなぜSBI証券・楽天証券では欧州株が買えないのかで詳しく解説しています。

サクソバンク証券で買う流れ

  1. 口座開設を申し込む(オンラインで完結。マイナンバーと本人確認書類が必要)
  2. 審査・口座開設を待つ(通常は数営業日)
  3. 日本円を入金する
  4. ユーロに両替する
  5. ティッカー「SRT3」で検索し、株数を指定して発注

手数料(サクソバンク証券クラシック)

買う株数約定金額の目安手数料負担率
1株約4万5,800円613円約1.34%
2株約9万1,600円613円約0.67%

手数料は約定金額の0.088%、最低3.3ユーロ(約613円)です。1株からでも手数料負担率は約1.34%と軽く済みますが、2株単位のまとめ買いにすると負担率はさらに下がります。

ザルトリウスを1株だけ買うと、手数料の負担率は約1.34%になります。最低手数料が効くため、まとめて買うほど負担率は下がります。実際の手数料を、口座の画面で確かめられます。

欧州株1,800銘柄以上・9取引所に対応。特定口座あり、NISAは対象外です。配当には現地で源泉税がかかり、手取りは表面の利回りより下がります(本文参照)。

ザルトリウス株が向く人・向かない人

向く人理由
バイオ医薬品の製造装置・消耗品に投資したい人消耗品事業は会社発表で成長率9%超
米国株に偏った資産をユーロ建てで分散したい人フランクフルト上場・ユーロ建て
2株単位でまとめ買いできる人手数料負担率が約0.67%まで下がる
向かない人理由
NISAの非課税で持ちたい人サクソバンク証券はNISA非対応(ザルトリウス株は野村證券(オンライン)でNISA成長投資枠の表示あり・注文画面は未確認。ドイツ以外の欧州株ならIB証券という選択肢もある)
議決権のある株式を持ちたい人買えるのは議決権のない優先株(Vorzugsaktie)
PERの割高さを気にする人実績PER約78.1倍、予想でも約60.4倍

口座開設から最初の1株までの流れは、公式サイトで確かめられます。

開設までの日数は当サイトの解説記事にあります。

ザルトリウス株のよくある質問

PERが実績約78.1倍というのは、割高な水準ですか?

実績PERは約78.1倍、予想PERも約60.4倍で、当サイトで扱う欧州株の中でも高水準です。将来の高い利益成長がすでに株価に織り込まれていると考えられ、実際の成長がこの期待に届かない場合は株価が調整する余地があります。割高かどうかの最終判断はご自身でお願いいたします。

最低いくらから買えますか?

1株約4万5,800円から購入できます。ただし手数料負担率は1株で約1.34%のため、2株単位(約9万1,600円)でのまとめ買いが目安です。

配当にかかる税金はどうなりますか?

ドイツの現地源泉税26.375%に加え、日本側でさらに20.315%が課税されます。外国税額控除や現地還付請求をしない場合、税引き後の実質利回りの目安は約0.18%です。

米国の関税は、ザルトリウスの業績にどう影響していますか?

会社発表によると、米国の関税により顧客への補償費用2,600万ユーロが発生しています。米国の通商政策の変化が、直接のコスト負担として業績に表れている形です。

ザルトリウス株は普通株ですか?ADRとの違いは何ですか?

いいえ、普通株ではありません。サクソバンク証券などで買えるザルトリウス株(SRT3)は、議決権のない優先株(Vorzugsaktie)です。米国ADR(SOAGY)も同じ優先株を裏付けにOTC市場で取引されており、株式の性質そのものは同じです。

まとめ:9%超の成長と、議決権のない優先株という現実

  • メリット:会社発表によるとバイオプロセス向け消耗品は成長率9%超/上半期売上高+7.5%・調整後EBITDA利益率30.3%を維持/1年で株価+24.65%上昇
  • デメリット:PERは実績78.1倍・予想60.4倍と割高感/買えるのは議決権のない優先株(Vorzugsaktie)/配当源泉税26.375%のうち11.375%は外国税額控除の対象外、表面利回りは0.30%
  • 買い方:SBI・楽天・マネックスでは買えず、サクソバンク証券なら1株約4万5,800円から。2株単位のまとめ買いで手数料負担率は約0.67%

特定口座で確定申告の手間を減らしながら、日本語の画面で欧州株を持つ。その入口です。NISAを優先したい方には、ザルトリウス株なら野村證券(オンライン。NISA成長投資枠の表示あり、注文画面は当サイトでは確認できていません)、ドイツ以外の欧州株ならIB証券という選択肢もあります。

口座の種類と開設までの日数は当サイトの解説記事にまとめています。NISAは対象外です。

この記事の検証方法

  • 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表から計算しています
  • 株価・為替レートは本文記載の基準日に実測した値です
  • 業績・配当は企業の公式IR資料(一次資料)を出典としています
  • 筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています(本記事の銘柄を保有しているとは限りません)

この記事を書いた人:Kawa

ポルトガル在住30代の兼業投資家です。インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で、欧州株ETFを中心に保有しています。ヨーロッパには、日本ではあまり知られていなくても、世界中で愛されている会社がたくさんあります。その面白さと、日本からの買い方を、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思って書いています。株価の見通しは、根拠と計算式を示して書きます。確認できていないことはそう書き、誤りがあれば訂正の経緯を記事に残して直します。詳しいプロフィール

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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の株価・為替レート・手数料・税制は2026年8月22日時点で確認した情報に基づいており、変更される場合があります。業績数値はザルトリウス社の公表資料に基づきます。実際の取引条件および税務の取扱いは、各証券会社の公式サイトおよび税務専門家にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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この記事を書いた人

ポルトガル在住30代の兼業投資家です。インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で、欧州株ETFを中心に保有しています。ヨーロッパには、日本ではあまり知られていなくても、世界中で愛されている会社がたくさんあります。その面白さと、日本からの買い方を、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思って書いています。株価の見通しは、根拠と計算式を示して書きます。確認できていないことはそう書き、誤りがあれば訂正の経緯を記事に残して直します。

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