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ヨーロッパ株投資の全体像|どこで買えて、何が米国株と違うのか【2026年】

ヨーロッパ株投資の全体像|どこで買えて、何が米国株と違うのか【2026年】

※本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)が含まれます。

この記事の結論

  • 日本の大手ネット証券は欧州の現地上場株を扱っていません。サクソバンク証券の公式手数料表に載る欧州の取引所はフランクフルト・ユーロネクスト パリ・ロンドン・ミラノ・マドリード・SIXスイス・ナスダック コペンハーゲンに、アムステルダムとストックホルムを加えた9つです(2026年8月19日更新版を2026年9月11日に確認)
  • 米国株と比べると、欧州株は配当が年1回・春に集中し(年4回以上はわずか5社)、PERの中央値は18.18倍と幅があります
  • 同じ「欧州株」でも国ごとに手数料・配当課税・PERはまるで違います。配当の現地源泉税はイギリスがなし、スイスは35%で最も重く、フランスは手数料が軽い一方で買付時に0.4%の税がかかるなど、国ごとの性格が違います
  • 手数料と税を合わせると、10万円・利回り3%・1年保有の試算で1.67〜3.63%のコストがかかります。サクソバンク証券はNISAに対応していません

「ヨーロッパ株に興味はあるけれど、どこで買えるのか、米国株と何が違うのかが分からない」という声をよく聞きます。結論から言うと、ヨーロッパ株投資は「どこで買えるか」を知ることから始まります。日本の大手ネット証券の多くは、欧州の現地取引所に上場する株式を直接は扱っていないためです。

当サイトでは、欧州株を実際に取り扱う証券会社の公式手数料表や、記事化してきた銘柄のPER・配当利回りなどを実測してきました。本記事では、それらの実測データをもとにヨーロッパ株の全体像を整理します。個別銘柄のおすすめではなく、「どこで買えて、米国株と何が違い、国によって何が変わるのか」という土台の部分を押さえていただくことが目的です。

目次

ヨーロッパ株は「どこで買えるか」から決まる

SBI証券や楽天証券など日本の大手ネット証券は、米国株の取り扱いは豊富ですが、欧州の現地取引所に上場する株式は基本的に扱っていません。ロンドン証券取引所やユーロネクスト・パリに直接注文を出したい場合は、欧州株を専門に扱う証券会社を使う必要があります。

ただし例外もあります。米国の主要取引所に直接上場している欧州企業であれば、日本の大手ネット証券でも買えます。半導体製造装置のASML(NASDAQ)、家電・医療機器のフィリップス(NYSE)、音楽配信のスポティファイ(NYSE)、高級車のフェラーリ(NYSE)などが該当します。「欧州株=欧州の証券会社でしか買えない」わけではない、という点はまず押さえておきたいところです。

欧州の現地取引所に上場する株式を直接買いたい場合、当サイトが確認している範囲ではサクソバンク証券が扱う欧州9取引所が対象になります(2026年8月19日更新の公式手数料表を2026年9月11日に確認)。

取引所国10万円あたりの片道手数料負担率
ユーロネクスト・パリフランス0.41%
フランクフルトドイツ0.61%
ロンドンイギリス0.71%
ミラノイタリア1.02%
マドリードスペイン1.02%
SIXスイススイス1.09%
ナスダック・コペンハーゲンデンマーク当サイトでは未確認
サクソバンク証券の公式手数料表をもとに当サイトが2026年8月13日に確認

アムステルダム(オランダ)とストックホルム(スウェーデン)は、公開当初「手数料表に含まれない」と書いていましたが、2026年9月11日に現行の手数料表で記載を確認したため訂正しました(料率0.132%、最低手数料はアムステルダム5.50ユーロ・ストックホルム66スウェーデンクローナ)。当サイトが記事で扱っているのは上の表の7取引所で、この2市場の個別銘柄はまだ扱っていません。なお、オランダのASMLやスウェーデンのスポティファイは米国の取引所にも直接上場しているため、日本の大手ネット証券でも買えます。

米国株と何が違うのか

取扱証券会社が違うだけでなく、投資対象としての性格も米国株とは異なります。当サイトが実測した範囲で、特に違いが大きいと感じる点を3つ挙げます。

1つ目は、配当が年1回・春に集中しやすいことです。当サイトが調べた範囲では、欧州株の配当は権利落ちが4〜5月に集中しており、支払い回数も年1回払いが中心です。米国株でおなじみの年4回払いは、当サイトで確認できた範囲では、わずか5社にとどまります。毎月・毎四半期の配当収入を積み上げるイメージで欧州株に入ると、想定と違う入金ペースに戸惑うかもしれません。

2つ目は、PERが全体的に低めなことです。当サイトが2026年8月29日に一斉取得したデータでは、欧州株のPER中央値は18.18倍でした。国別ではイタリア15.01倍・スペイン16.18倍・フランス17.68倍が低く、スイス25.97倍が最も高いという幅があります。「欧州株は割安」と一括りにするのではなく、国や業種によって水準が違うことは意識しておきたいところです。

3つ目は、通貨が1つではないことです。ユーロ圏だけでなく、イギリスはポンド、スイスはスイスフラン、デンマークはデンマーク・クローネと、取引所ごとに通貨が分かれています。同じ「欧州株」でも、為替の値動きが銘柄によって異なる可能性がある、という点は米国株にはない特徴だと思います。

国ごとに性格がまるで違う

ここまで見てきたとおり、手数料やPERは国によって差があります。当サイトが実測できた範囲のデータを、国別に並べてみます。

国手数料負担率(10万円あたり片道)配当課税(現地)PER中央値
フランス0.41%現地12.8%(条約の限度税率10%)17.68倍
ドイツ0.61%現地26.375%(うち約11.375%が戻らない)当サイトでは未確認
イギリス0.71%通常の配当に源泉徴収なし(最も軽い)当サイトでは未確認
イタリア1.02%現地26%(条約の限度税率15%)15.01倍
スペイン1.02%現地19%(条約の限度税率5%)16.18倍
スイス1.09%現地35%(うち約25%が戻らない、欧州で最も重い)25.97倍
手数料はサクソバンク証券の公式手数料表(2026年8月13日確認)、PERは当サイトが2026年8月29日に一斉取得。配当課税は2026年9月11日に各国税務当局の資料で確認(配当税を9か国で比べた記事)。「当サイトでは未確認」は数字を確認できていない項目です

この表からは、フランスは手数料も配当課税も最も軽く、スイスは手数料も配当課税も最も重いという傾向が見えます。また、浮動株比率(発行済み株式のうち市場で流通している比率)について、256銘柄を対象に当サイトが調べたところ、イギリスが97.6%と最も高く、スペインが46.9%と最も低いという結果でした。浮動株比率が低いということは、それだけ創業家や政府などの大株主が株式を保有し続けている割合が高いということだと思います。

※配当課税に関する記述は一般的な仕組みの説明であり、個別の申告は税理士や税務署にご確認ください。

ロンドン市場とパリ市場がどんな企業で構成されているか分かるように、代表例として3社のチャートを載せておきます。いずれも当サイトで記事化した銘柄で、3社とも米国市場にも上場しているため日本の大手ネット証券でも買えます。

ユニリーバ(ロンドン市場の代表例)

ユニリーバは、リプトンやダヴなど日用品ブランドを世界190カ国以上で展開する消費財メーカーです。ロンドン証券取引所に多い金融・エネルギー・消費財という業種構成を示す例の一つとして挙げられます。

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トタルエナジーズ(パリ市場の代表例)

トタルエナジーズは、石油・ガスに加えて再生可能エネルギーにも投資するフランスのエネルギー企業です。ユーロネクスト・パリに上場するエネルギー分野の代表例として挙げられます。

広告TradingViewでトタルエナジーズのチャートを詳しく見る

HSBC(ロンドン市場の代表例)

HSBCは、ロンドンに本社を置きながらアジア市場での事業比率が高い国際的な銀行です。ロンドン証券取引所に上場する金融セクターの代表例として挙げられます。

広告TradingViewでHSBCのチャートを詳しく見る

見落とされやすいコスト

ヨーロッパ株に投資する際、手数料と配当課税は別々に語られがちですが、実際には両方が同時にかかります。10万円・配当利回り3%・1年保有という条件で当サイトが試算したところ、手数料と税を合わせたコストは次のようになりました。

  • フランス:約2.14%(2026年9月11日改訂)
  • ドイツ:2.46%
  • スイス:3.63%

この試算はあくまで一例であり、実際のコストは利回りや保有期間、為替の状況によって変わります。※税金に関する記述は一般的な仕組みの説明であり、個別の申告は税理士や税務署にご確認ください。

もう一つ見落とされやすいのが、NISA(少額投資非課税制度)の対応状況です。当サイトが確認した範囲では、サクソバンク証券はNISAに対応していません。一方、IB証券(インタラクティブ・ブローカーズ証券)は成長投資枠での対応があります。NISAでの非課税メリットを重視する方は、証券会社を選ぶ段階でこの違いを確認しておく必要があると思います。

また、10万円に満たない少額で1回だけ取引すると、手数料には最低手数料が設定されていることが多く、手数料負担率が跳ね上がりやすい点にも注意が必要です。少額から始める場合ほど、事前に証券会社の手数料表を確認しておくことをおすすめします。

どこから読めばよいか

ここまで、ヨーロッパ株の全体像を「どこで買えるか」「米国株との違い」「国ごとの性格」「見落とされやすいコスト」という切り口で整理してきました。ここから先、もう少し具体的に知りたい方向けに、当サイトの関連記事を紹介します。

ヨーロッパ株は、日本株や米国株とは違う土台の上に成り立っている市場です。まずは「どこで買えるか」「何が違うのか」を押さえたうえで、ご自身のペースで一歩ずつ進めていただければと思います。

この記事の検証方法

  • サクソバンク証券が扱う欧州9取引所と手数料負担率は、2026年8月13日に公式手数料表で確認しました
  • PER・配当利回りの実測値は、2026年9月3日に当サイトが記事化した銘柄について同じ日に一斉取得したものです
  • 浮動株比率は、256銘柄を対象にした当サイトの実測データにもとづいています
  • 配当課税・NISA対応状況は、各国・各証券会社の公表情報をもとに当サイトが確認した範囲のものです。イギリスの配当課税については当サイトでは確認できていません
  • 手数料と税の合計試算は、10万円・配当利回り3%・1年保有という条件での一例です
  • 本記事の税金に関する記述は税務アドバイスではありません。個別の申告は税理士や税務署にご確認ください
  • 筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています
  • 集計値は2026年9月3日に対象を広げて更新しています。変更点はリンク先の各実測記事に記載しています

この記事を書いた人:Kawa

ポルトガル在住30代の兼業投資家です。インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で、欧州株ETFを中心に保有しています。ヨーロッパには、日本ではあまり知られていなくても、世界中で愛されている会社がたくさんあります。その面白さと、日本からの買い方を、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思って書いています。株価の見通しは、根拠と計算式を示して書きます。確認できていないことはそう書き、誤りがあれば訂正の経緯を記事に残して直します。詳しいプロフィール

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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。記載の手数料・税率・PER・配当利回りなどの数値は、本文中に記載した時点で当サイトが確認したものであり、その後変更される場合があります。税金に関する記述は一般的な仕組みの説明であり、個別の申告については税理士や税務署にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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この記事を書いた人

ポルトガル在住30代の兼業投資家です。インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で、欧州株ETFを中心に保有しています。ヨーロッパには、日本ではあまり知られていなくても、世界中で愛されている会社がたくさんあります。その面白さと、日本からの買い方を、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思って書いています。株価の見通しは、根拠と計算式を示して書きます。確認できていないことはそう書き、誤りがあれば訂正の経緯を記事に残して直します。

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