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欧州株に株主優待はあるのか|アコー・リンツ・ゲットリンクの3例【2026年】

欧州株に株主優待はあるのか|アコー・リンツ・ゲットリンクの3例【2026年】

※本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)が含まれます。

この記事の結論

  • 日本の株主優待のように、株を持つだけで品物が届く制度は、欧州では一般的ではありません。ただし、株主向けの特典を用意している会社はあります
  • 公式資料で確認できた例は、アコー(ホテル会員の上級資格)、リンツ(チョコレートの詰め合わせ)、ゲットリンク(英仏トンネルの30%割引)の3社です
  • リンツはスイス国外には発送しないと明記しています。ゲットリンクは記名式で750株が条件です
  • 日本の証券会社を通じて持つ株でこれらの特典を受けられるかは、当サイトでは確認できていません。特典を目的に買うのはおすすめしません

日本株では、株主優待を楽しみに銘柄を選ぶ方も多いと思います。では、欧州株に株主優待はあるのでしょうか。

この記事では、株主向けの特典を公式に案内している3社について、条件を各社の資料で確認しました。先に結論を言うと、特典はあっても、日本に住む投資家が受け取るには壁があるものばかりでした。

目次

3社の特典と条件

会社(国)特典条件
アコー(フランス・ホテル)株主クラブに入ると、同社の会員プログラム「ALL」のゴールド会員カード。ホテルの舞台裏ツアーへの招待など無記名式なら50株以上、記名式なら1株以上。有効なメールアドレス。入会は無料
リンツ(スイス・チョコレート)株主総会で議決権を使った株主に、チョコレートの詰め合わせ株主名簿に登録された株主。会場で受け取るか、期限までに委任状を出して郵送。スイス国外の住所には発送しない
ゲットリンク(フランス・英仏海峡トンネル)車を載せるシャトル便の通常運賃が30%引き。年に片道6回(往復3回)まで記名式で750株を、予約の時点で3か月以上続けて保有。個人のみ
各社の公式サイトと規約を2026年9月19日に当サイトが確認

アコー:記名式なら1株で株主クラブに入れる

ホテルチェーンのアコーは、個人株主向けに「株主クラブ」を用意しています。同社の規約では、無記名式で50株以上、または記名式で1株以上を持ち、有効なメールアドレスがある個人株主が、無料で入会できます。

会員には、同社の会員プログラム「ALL – Accor Live Limitless」のゴールド会員カードが発行されます。このほか、株主向けの情報の配信や、ホテルの舞台裏を見学するツアーへの招待が挙げられています。会社そのものについてはアコー株の記事で扱っています。

日本の証券会社を通じて持つ株で入会できるかどうかは、当サイトでは確認できていません。

リンツ:チョコレートはスイス国内にしか送られない

チョコレートのリンツ(リンツ&シュプルングリー)は、株主総会で議決権を使った株主に、お礼としてチョコレートの詰め合わせを贈っています。2026年4月16日の株主総会の案内では、次のように説明されています。

  • 会場に来た株主には、入口で引換券を渡し、総会の後に交換する
  • 来られない株主は、期限(2026年は4月14日17時)までに独立した代理人へ委任状を出せば、自宅に郵送される
  • スイス国外の住所には発送しない。国外に住む株主は、スイス国内の送り先を指定できる

つまり、日本に住んでいる場合、スイス国内に受け取ってくれる人がいなければ、チョコレートは届きません。また、この案内は株主名簿に登録された株主に向けたものです。リンツの株は1株の値段が非常に高いことでも知られており、詳しくはリンツ株の記事をご覧ください。

株主優待は、会社ごとに条件が違います。3つの例を見て気になる会社があれば、取扱いを確かめられます。

欧州株1,800銘柄以上・9取引所に対応。特定口座は使えますが、NISAの対象外です。手数料は取引所ごとに最低額があり、少額の買付では負担率が上がります。

ゲットリンク:英仏トンネルが30%引き、ただし750株

イギリスとフランスを結ぶ海峡トンネルを運営するゲットリンクは、車ごと列車に載せて渡る「シャトル」の運賃を、株主向けに割り引いています。同社の公式サイトと規約によると、内容は次のとおりです。

  • 通常運賃の30%引き。1年に片道6回、または往復3回まで
  • 条件は、記名式で750株を、予約の時点で3か月以上続けて1つの口座で持っていること。対象は個人だけ
  • 権利は本人だけのもので、他人に譲れない。予約した本人が車に乗っている必要がある
  • この制度は2025年10月24日の取締役会で、2026年1月1日から2028年12月31日まで更新された

ヨーロッパで車を使って英仏海峡を渡る人には実用的な特典ですが、日本に住む投資家が使う場面は限られると思います。当サイトでは、ゲットリンクの銘柄記事は扱っていません。

日本の株主優待との違い

3社を並べると、日本の優待との違いが見えてきます。

  • 自動では届かない:日本の優待は、基準日に株を持っていれば自動的に送られてきます。3社の特典は、クラブへの入会、総会での議決権の行使、予約時の申し出など、株主の側からの手続きが必要です
  • 株主名簿に名前が載っていることが前提になりやすい:ゲットリンクは記名式が条件で、アコーも記名式なら1株で足ります。これはフランスの上乗せ配当と同じ考え方で、会社が「誰が株主か」を直接知っていることが出発点になっています
  • 国内向けに作られている:リンツの発送がスイス国内だけであるように、その国に住む個人株主を想定した仕組みです

ここからは筆者の考えです。筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています。

欧州の会社は、株主への還元を配当と自社株買いで行うのが基本だと思います。特典は、長く持ってくれる地元の個人株主への心づかい、という位置づけに見えます。日本から投資する場合は、特典を受けられるかどうかが分からないうえ、受けられても使いにくいものが多いので、特典は考えに入れず、事業と配当で判断するのがよいと思います。欧州株の自社株買いの実態は自社株買いを実測した記事にまとめています。

まとめ

  • 欧州に日本型の株主優待は一般的ではないが、株主向けの特典を持つ会社はある
  • アコーは株主クラブ(記名式なら1株、無記名式なら50株)で、ホテル会員のゴールド資格
  • リンツは議決権を使った株主にチョコレート。ただしスイス国外には発送しない
  • ゲットリンクは英仏トンネルのシャトルが30%引き。記名式で750株が条件
  • どれも株主の側からの手続きが必要。日本の証券会社経由で受けられるかは未確認で、特典を目的に買うのはおすすめしない

確かめたい会社が見つかったら、口座開設の流れを先に見ておけます。

口座の種類と開設までの日数は当サイトの解説記事にまとめています。NISAは対象外です。

優待のある銘柄を含め、欧州株を買える証券会社の違いは欧州株が買えるネット証券を比較した記事にまとめています。

この記事の検証方法

  • アコーの株主クラブは、同社のIndividual Shareholdersのページと、そこに掲載された規約を2026年9月19日に当サイトが確認しました
  • リンツの贈り物は、同社の株主総会のページに掲載された「Gift Box – information sheet」(2026年)で確認しました
  • ゲットリンクの割引は、同社のTravel Privilegesのページと規約(2025年10月24日更新)で確認しました
  • 本記事では、公式資料で条件を確認できた3社だけを取り上げています。ほかの会社の特典の有無は調べきれていません
  • 日本の証券会社(サクソバンク証券を含む)経由で保有する株で、これらの特典を受けられるかは、当サイトでは確認できていません
  • 記載の内容は2026年9月19日時点のものです。特典の内容は会社の判断で変わります
  • 筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています

この記事を書いた人:Kawa

ポルトガル在住30代の兼業投資家です。インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で、欧州株ETFを中心に保有しています。ヨーロッパには、日本ではあまり知られていなくても、世界中で愛されている会社がたくさんあります。その面白さと、日本からの買い方を、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思って書いています。株価の見通しは、根拠と計算式を示して書きます。確認できていないことはそう書き、誤りがあれば訂正の経緯を記事に残して直します。詳しいプロフィール

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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の特典と条件は2026年9月19日に当サイトが各社の公式資料で確認した内容にもとづいており、会社の判断で変更・終了される場合があります。特典を受けられるかどうかは、各社とお取引の証券会社に必ずご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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この記事を書いた人

ポルトガル在住30代の兼業投資家です。インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で、欧州株ETFを中心に保有しています。ヨーロッパには、日本ではあまり知られていなくても、世界中で愛されている会社がたくさんあります。その面白さと、日本からの買い方を、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思って書いています。株価の見通しは、根拠と計算式を示して書きます。確認できていないことはそう書き、誤りがあれば訂正の経緯を記事に残して直します。

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