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チョコレートのリンツは、値上げのあとに売れる量が減り、3月と9月に今年の売上の見通しを下げ、10月19日に社長(CEO)が交代しました。この記事は、個人が買いやすい参加証券(LISP、1株約160万円)を対象に、12か月後の株価を7,968.23〜11,247.09フラン、基本は8,896.40フランと見ています。
リンツ株は1株いくら?参加証券は約160万円、登録株は約1,643万円
リンツ&シュプルングリーは、スイスのキルヒベルクに本社を置くチョコレートの会社です。ギラデリなどのブランドも持ちます。日本の子会社は、グループの拠点一覧に「Lindt & Sprüngli (Japan) Co., Ltd.」(東京都港区赤坂)とあります。日本語の正式社名は当サイトでは確認できていません。日本で上場している株は見当たりませんでした。
スイス証券取引所には2種類が上場しています。議決権のある登録株(LISN、額面100フラン)と、議決権のない参加証券(LISP、額面10フラン)です。配当は額面に比例し、参加証券は登録株の10分の1です。今は参加証券が登録株の10分の1より約3%安い値段です。
チャート:TradingView(SIX:LISP)
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株式分割は、登録株の記録では2000年5月の1株→5株が最後です。
リンツ株はなぜ下がった?3月と9月の2回、見通しを下げた
3月10日の通期決算で、会社は2026年の売上の伸びの見込みを4〜6%としました(中期目標は6〜8%)。株価はこの日1日で10.29%下げました(12,150→10,900フラン)。
1〜6月期の売上は為替を除くと+4.3%でしたが、中身は値上げで+11.8%、売れた量と品ぞろえの変化で−7.5%です。欧州は−2.1%、北米は+12.7%でした。
9月29日には、1年で2回目の見通し下げとして、今年のオーガニック成長率(為替や買収の影響を除いた伸び)を0〜2%にしました。ドイツ・スイス・オーストリアで季節品の注文が弱く、夏の熱波も響いたとしています。株価はこの日8.66%下げ、10月5日に52週安値をつけました。
中期目標の6〜8%は、3月は「2027年以降」でしたが、9月の発表では「2028年以降」になりました。
CEO交代で何が変わる?暫定は2022年まで社長だったヴァイスコップ氏
10月19日、33年勤めたアダルベルト・レヒナーCEOの退任が発表されました。副会長のディーター・ヴァイスコップ氏が暫定CEOを兼ね、後任は2027年4〜6月に決める予定です。ロイターは、会長(エルンスト・タナー氏)が値上げの判断を誤ったと認めたと報じています。
ヴァイスコップ氏は、欧州の成長を戻すことを最初の仕事に挙げ、北米の好調を生かし、オーストラリア・中国・日本などアジア太平洋でもシェアを伸ばし続けていると述べています。会社は、カカオの値下がりと値段の見直しで、2027年は販売量が増えると見込んでいます。
リンツ株は戻る?12か月後の基本は約8,900フラン、販売量の戻り次第
基本は、評価が今のままなら、利益の伸びの分だけ上がるという見方です。アナリストの最低の目標は弱気の価格より低く、弱気は下げの底を示すものではありません。
アナリスト17人の判断は「中立」、10月は売りが増えた
目標は登録株の値段で、平均は登録株の今の値から+9.66%です。参加証券に直すと、およそ9,475フランです。当サイトの基本はアナリストの平均より低く、評価が戻ることは前提にしていません。
予想が外れる条件:2027年1月19日の売上と3月9日の決算
- 2027年1月19日(2026年の売上):年後半に販売量が戻らず、見通しの0〜2%を下回れば、弱気に近づくと見ています
- 2027年3月9日(決算と2027年の見通し):販売量のプラスが示されれば、強気の前提に近づくと見ています
- カカオの値段:会社はコストの圧力が和らぐと見ています。再び上がれば、値上げと販売量の板挟みが続くと見ています
売上・利益・配当の推移を、図で確かめられます
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リンツに株主優待はある?日本の優待は無く、総会のチョコはスイスの送り先が条件
日本のような株主優待はありません。リンツは、株主総会で議決権を使った株主に、チョコレートの詰め合わせを贈っています。国外の住所には送らず、海外の株主はスイス国内の送り先を指定できます(会社の案内)。議決権の無い参加証券は総会に出られず、対象になりません。サクソ経由で議決権を使えるか(株主名簿に載るか)は当サイトでは確認できていません。条件は欧州株の株主優待の記事にまとめています。
配当はいくら?参加証券は年180フラン、税金を引くと還付前で約93フラン
2025年分の配当は、参加証券1口180フラン(登録株は1,800フラン)で、前年から2割増えました。権利落ちは2026年4月20日、支払いは4月23日でした(年1回)。今回は全額が通常の配当で、源泉税のかからない部分はありません。
スイスで35%、残りに日本で20.315%がかかります。条約の上限10%を超える25%(1口45.00フラン)は、スイス連邦税務局(ESTV)へForm 93 Iで還付を申請できます(期限は支払いの年末から3年)。このほか、5月から最大10億フラン・最長3年の自社株買いを進めています。
リンツ株は日本のどこで買える?SBI・楽天の一覧に無く、サクソは2種類とも銘柄ページあり
米国の店頭市場の記号LDSVF・CHLSYは、取引所への上場ではありません(欧州株が日本で買いにくい理由)。
| SBI証券 | × 欧州の原株なし。米国株の一覧(10月16日更新)にもLDSVF・CHLSYは無い |
|---|---|
| 楽天証券 | × 欧州の原株なし。米国株の取扱銘柄一覧にも無い |
| マネックス証券 | × 欧州の原株なし。ADRの扱いは未確認 |
| 野村證券(オンライン) | × ネットで扱う欧州の原株はドイツのみ |
| 大和証券 | △ 店舗・電話でスイス株を扱う。リンツは未確認 |
| サクソバンク証券 | ○(銘柄ページあり)LISPとLISNの両方。取引の可否は取引ツールで確認するよう同社が注記 |
出典:各社の取扱銘柄一覧・公式サイト(2026年10月12日・25日確認)。
SIX上場のリンツ参加証券(LISP)を扱えるかは、取引画面で確かめられます
口座開設の流れを公式で見る›欧州株1,800銘柄以上・9取引所に対応。特定口座あり、NISAは対象外です。開設までの日数は当サイトの解説記事にあります。
リンツ株のQ&A
Q. LISPとLISNは、注文で取り違えないか心配です。
A. 値段がおよそ10倍違います。注文の前にコードと値段の桁を確かめておくと安心だと思います。参加証券の仕組みはスイス株の参加証券とはにあります。
まとめ:値上げの読み違えを、2027年の販売量で取り戻せるか
当サイトは、2027年に販売量が戻り、評価が今のままなら、株価は今より少し上と見ています。2027年1月19日の売上と3月9日の決算で、販売量と2027年の見通しを確かめます。
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比べる ネスレ株の買い方と株価・配当・業績 › 同じスイスの食品大手で、配当の税金も同じ仕組みです 次の疑問 バリー・カレボー株の魅力とリスク › カカオの値段に、チョコレートの作り手側から向き合う会社ですこの記事を書いた人:Kawa
ポルトガル在住30代の兼業投資家です。インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で、欧州株ETFを中心に保有しています。ヨーロッパには、日本ではあまり知られていなくても、世界中で愛されている会社がたくさんあります。その面白さと、日本からの買い方を、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思って書いています。株価の見通しは、根拠と計算式を示して書きます。確認できていないことはそう書き、誤りがあれば訂正の経緯を記事に残して直します。詳しいプロフィール
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この記事は、公表された数字・公開データ・市場予想をもとに当サイトの見方をまとめたもので、特定の売買をおすすめするものではありません。見方は記事の時点のもので、相場の先行きを保証するものではありません。株式は値動きにより元本を割り込むおそれがあり、外国株は為替の変動による損失も生じます。お取引はご自身の判断と責任で行ってください。株価・為替・アナリスト予想・手数料は2026年10月25日の確認、業績と見通しは会社の公表資料にもとづきます。

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