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欧州の高配当株ランキングTOP9|表面利回りと実質利回りを両方公開【2026年】

欧州の高配当株ランキングTOP9|表面利回りと実質利回りを両方公開【2026年】

※本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)が含まれます。

この記事の結論

  • 表面利回り1位はメルセデス・ベンツ(7.70%)、2位BMW(7.49%)、3位フォルクスワーゲン(7.2%)とドイツ自動車3社が独占
  • ところが税引き後の実質利回りでは、表面4位のペルノ・リカール(仏)が1位に浮上する
  • 理由は源泉税の差。フランス10%に対し、ドイツ26.375%・スイス35%
  • 高配当銘柄ほど、PERの低さとセットで背景を確認するべき

当サイトで扱った掲載銘柄のなかから、配当利回りが高い10銘柄をランキングにしました。ただし、別記事で解説した通り、欧州株の配当は国によって税負担が大きく異なります。このランキングでは表面利回りと、税負担を織り込んだ実質利回りの両方を示します。順位は、この2つでまったく違う姿になります。

目次

欧州高配当株ランキング(表面利回り順)

順位銘柄国表面利回り実質利回りの目安
1メルセデス・ベンツ独7.70%約4.5%
2BMW独7.49%約4.4%
3フォルクスワーゲン独7.2%約4.2%
4ペルノ・リカール仏6.88%約4.9%
5チューリッヒ保険瑞5.09%約2.6%
6ミュンヘン再保険独4.71%約2.8%
7スイス再保険瑞4.6%約2.4%
8BASF独4.49%約2.6%
9ネスレ瑞3.92%約2.0%
10アリアンツ独3.90%約2.3%

実質利回りは、確定申告で外国税額控除を使わず、現地への還付請求もしなかった場合の概算です(計算式は後述)。11位以下にはドイツテレコム(3.52%)、イベルドローラ(3.30%)、カールスバーグ(3.18%)、テスコ(3.15%)、インディテックス(3.02%)が続きます。

この記事で気になった銘柄が実際に取引できるかを、口座の画面で確かめられます。

欧州株1,800銘柄以上・9取引所に対応。特定口座あり、NISAは対象外です。最低手数料が効くため、少額の買付では負担率が上がります。

順位が入れ替わる:実質利回りで並べ直すと

ここからが本題です。同じ10銘柄を、税引き後の手取りベースで並べ直すと順位が変わります。

実質順位銘柄国(源泉税)実質利回り表面順位からの変動
1ペルノ・リカール仏(10%)約4.9%4位 → 1位
2メルセデス・ベンツ独(26.375%)約4.5%1位 → 2位
3BMW独(26.375%)約4.4%2位 → 3位
4フォルクスワーゲン独(26.375%)約4.2%3位 → 4位
5ミュンヘン再保険独(26.375%)約2.8%6位 → 5位
6チューリッヒ保険瑞(35%)約2.6%5位 → 6位
6BASF独(26.375%)約2.6%8位 → 6位
8スイス再保険瑞(35%)約2.4%7位 → 8位
9アリアンツ独(26.375%)約2.3%10位 → 9位
10ネスレ瑞(35%)約2.0%9位 → 10位

表面では4位だったペルノ・リカールが、実質では1位になります。表面利回りはメルセデス・ベンツより0.8ポイント以上低いのに、手取りでは逆転する。理由はフランスの配当源泉税が10%と軽いことに尽きます。

逆に、スイス株は35%という欧州最重量級の源泉税で大きく削られます。ネスレは表面3.92%が実質約2.0%と、ほぼ半分になります。「表面利回りだけで銘柄を選ぶと、手取りで判断を誤る」ことがはっきり分かる並びです。

実質利回りの計算方法

本記事の実質利回りは、次の式で算出しています。

実質利回り = 表面利回り ×(1 − 現地源泉税率)× 0.79685

後半の0.79685は、日本側の課税20.315%を引いた残りです。日本の税金は現地で源泉徴収された後の金額に対してかかるため、掛け算になります。国ごとの係数は次の通りです。

国現地源泉税手取り係数表面5%なら
フランス10%約0.717約3.59%
ドイツ26.375%約0.587約2.93%
スイス35%約0.518約2.59%

同じ表面5%でも、フランス株とスイス株では手取りが1ポイント違います。詳しくは欧州株の配当税を国別に比較で解説しています。なお、確定申告での外国税額控除や現地への還付請求を行えば一部は取り戻せますが、条約の限度税率を超える部分(独11.375%・瑞25%)は日本の外国税額控除の対象外です(確定申告の解説記事)。

上位3社をドイツ自動車が独占しているのはなぜか

表面利回りの1〜3位をメルセデス・ベンツ・BMW・フォルクスワーゲンのドイツ自動車3社が独占しています。各記事で解説した通り、3社ともPERが1桁台と低く、市場が業界の先行きに慎重な評価をしていることの裏返しとも読めます。

配当利回りは「1株配当 ÷ 株価」で計算されるため、株価が下がるほど利回りは上がります。高い利回りが「会社が気前よく配当を増やした結果」なのか「株価が売られた結果」なのかは、必ず区別して見てください。3社の詳しい比較は欧州自動車株まとめにあります。

保険株が中位に集中する理由

5位から8位あたりにチューリッヒ保険・ミュンヘン再保険・スイス再保険の保険関連3社が並んでいます。保険・再保険業界は安定したキャッシュフローを背景に、伝統的に配当性向が高い業界とされており、この傾向がランキングにも表れています。

ただしこの3社のうち2社(チューリッヒ保険・スイス再保険)はスイス株です。安定性で選んでも、35%の源泉税で手取りが削られる点は織り込んでおいてください。同じ保険業でも、ドイツのミュンヘン再保険・アリアンツのほうが実質利回りでは有利になります。

よくある質問

実質利回りは還付請求すれば上がりますか?

上がります。本記事の実質利回りは何も手続きをしなかった場合の数値です。ドイツはBZSt、スイスはESTVという現地の税務当局へ直接請求すれば、条約の限度税率を超えた分は取り戻せる制度があります。ただし手続きは煩雑で、ドイツは電子提出が必須・請求期限は暦年末から4年以内です。

NISAで買えば源泉税もかかりませんか?

いいえ。NISAで非課税になるのは日本側の20.315%だけで、現地の源泉税(独26.375%・瑞35%)はそのままかかります。しかもNISA口座内の配当に課された外国所得税は、外国税額控除の対象外です。詳しくは欧州株はNISAで買えるのかを参照してください。

イギリス株がランキングにないのはなぜですか?

テスコ(表面3.15%)は11位相当ですが、イギリスの配当源泉税の扱いを当サイトでは未検証のため、実質利回りを算出できていません。断定できない数値は載せない方針です。

まとめ

  • 表面利回りの1位はメルセデス・ベンツ(7.70%)、2位BMW(7.49%)、3位VW(7.2%)とドイツ自動車3社が独占
  • 実質利回りでは、表面4位のペルノ・リカール(仏)が1位に浮上する。源泉税10%の差が効く
  • スイス株は35%の源泉税で手取りがほぼ半分になる(ネスレ 3.92% → 約2.0%)
  • 保険・再保険株が中位に集中。ただし同じ保険業でもドイツ籍のほうが実質は有利
  • 高配当銘柄ほど、PERの低さとセットで背景を確認するべき
こんな人はやり方
手取りを最大化したい源泉税10%のフランス株(ペルノ・リカール等)
表面利回りの高さを取りたいドイツ自動車3社(ただし業績の背景を確認)
NISAの非課税で持ちたいIB証券という選択肢もある(比較記事へ)※現地源泉税は残る

特定口座で確定申告の手間を減らしながら、日本語の画面で欧州株を持つ。その入口です。NISAを優先したい方には、IB証券という選択肢もあります。

口座の種類と開設までの日数は当サイトの解説記事にまとめています。NISAは対象外です。

この記事の検証方法

  • 各銘柄の配当利回りは当サイトの個別記事で実測した値です(基準日は各記事に記載)
  • 実質利回りは表面利回り ×(1 − 現地源泉税率)× 0.79685 で当サイトが算出しています
  • 源泉税率・租税条約の限度税率は国税庁の公表資料で確認しています
  • 算出できない銘柄(英国株など)は推定せず、ランキングから除外しています
  • 筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています(本記事の銘柄を保有しているとは限りません)

この記事を書いた人:Kawa

ポルトガル在住30代の兼業投資家です。インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で、欧州株ETFを中心に保有しています。ヨーロッパには、日本ではあまり知られていなくても、世界中で愛されている会社がたくさんあります。その面白さと、日本からの買い方を、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思って書いています。株価の見通しは、根拠と計算式を示して書きます。確認できていないことはそう書き、誤りがあれば訂正の経緯を記事に残して直します。詳しいプロフィール

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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の配当利回り・税率は当サイト個別記事の執筆時点(2026年8月13〜14日)で確認した情報に基づく概算であり、変更される場合があります。実質利回りは当サイトが一定の前提(外国税額控除・現地還付請求を行わない場合)で算出した概算値です。配当利回りは将来の配当を保証するものではありません。実際の取引条件および税務の取扱いは、各証券会社の公式サイトおよび税務専門家にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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この記事を書いた人

ポルトガル在住30代の兼業投資家です。インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で、欧州株ETFを中心に保有しています。ヨーロッパには、日本ではあまり知られていなくても、世界中で愛されている会社がたくさんあります。その面白さと、日本からの買い方を、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思って書いています。株価の見通しは、根拠と計算式を示して書きます。確認できていないことはそう書き、誤りがあれば訂正の経緯を記事に残して直します。

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