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フォルクスワーゲン株価はなぜ52週安値?配当7%の行方と12か月予想

フォルクスワーゲン株価はなぜ52週安値?配当7%の行方と12か月予想

※本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)が含まれます。

VW・アウディ・ポルシェなどを傘下に持つフォルクスワーゲンは、9月に今年の利益見通しを大きく引き下げ、株価は52週の安値の近くまで下がりました。戻るかどうかは、10月29日の決算で示される特別損失の額と、次の配当がどこまで減るかにかかっていると考えます。当サイトは12か月後の株価を48.72〜120.78ユーロ、基本は83.75ユーロと見ています。

チャート:TradingView(XETR:VOW3)

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フォルクスワーゲン株の現在地(ドイツ取引所Xetra・優先株VOW3)

現在値(10月9日終値)68.00ユーロ(約1万2,060円)
前日比(10月8日終値比)+2.10%
1年の騰落−25.54%
52週高値/安値109.15/66.60ユーロ
PER(実績/2026年予想)6.50倍/3.80倍
配当利回り(実績)7.74%(年5.26ユーロ)

出典:stockanalysis.com(ETR:VOW3、2026年10月12日確認)。2026年予想PERは同サイトの予想ページの値(今の株価÷アナリスト予想の1株利益)。円換算は1ユーロ=177.34円(欧州中央銀行の参照レート、10月9日)

目次

フォルクスワーゲンの株価は、なぜここまで下がったのか

一番の理由は、利益の見通しの引き下げです。9月18日、会社は今年の営業利益率の見通しを「最大1%」に引き下げると発表しました(臨時開示)。ポルシェ事業ののれんの減損(約60億ユーロ)、早期退職制度の拡大、中国での資産の減損などで、年間で約100億ユーロの特別損失を見込むためです。これを除いた営業利益率は約4%になるとしています。

悪化はその前から続いていました。上半期(1〜6月、7月24日発表)は、営業利益が59億ユーロで前年同期比11.6%減、営業利益率は3.8%でした。中国の販売台数は31.6%減り、合弁会社からの利益も前年の約3分の1でした。

9月には、オスナブリュック工場の運営会社の売却で合意し、複数の労働協約を年末で解約して見直すと発表しました(会社発表)。こうした費用が特別損失の中身です。

12か月後のフォルクスワーゲン株価はいくらと見るか

当サイトの株価予想(12か月後)2026年10月12日時点の見方

弱気 48.72ユーロ 今の株価から−28.35%
基本 83.75ユーロ 今の株価から+23.16%
強気 120.78ユーロ 今の株価から+77.62%
  • 弱気:中国や関税で本業の稼ぐ力が弱いまま、2027年の調整後1株利益が、今年の最も低い予想(12.82ユーロ)の水準にとどまる。評価は今のまま
  • 基本:中国と関税の逆風がこれ以上強まらず、2027年の調整後1株利益が予想の平均どおり2割強伸びる。評価は今のまま
  • 強気:利益は基本と同じで、立て直しの道筋が見え、評価が2025年末の水準に戻る

算出方法:3つとも「1株利益の予想×予想PER」です。基本は2027年の予想22.04ユーロ×今の予想PER3.80倍、弱気は2026年の最低予想12.82ユーロ×3.80倍、強気は2027年の予想×2025年末の予想PER5.48倍です。今年の予想利益が高めでも、PERと利益の両方で打ち消し合います。1株利益は特別損失を除いた調整後の予想で、特別損失を含めた最終損益は、アナリスト平均で16.7億ユーロの赤字予想です(stockanalysis.com、10月12日確認)。

基本の83.75ユーロは、アナリストの目標株価の平均より2割ほど低い値です。

アナリストの目標株価(コンセンサス)

平均104.68ユーロ
最高151ユーロ
最低67.30ユーロ
人数18人

格付けの分布:強い買い 7人 買い 5人 中立 5人 強い売り 1人

出典:stockanalysis.com(S&P Global集計、ETR:VOW3。集計の最終更新は2026年10月9日)(2026年10月12日時点)。目標株価はアナリスト各社の見方の集計です。

10月9日には、UBSが「中立」のまま目標を80→70ユーロに下げました(stockanalysis.com)。

今年の予想PERは、同じドイツのBMWが7.95倍、メルセデス・ベンツが7.23倍です(stockanalysis.com、10月9日の株価)。同業の半分ほどで、市場は利益予想を信じきっていないと見ています。

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10月29日の決算で見る点と、予想が外れる条件

  • 本業の利益率:特別損失を除いた営業利益率(会社見通しは約4%)を下回ると、調整後の利益予想が下がり、弱気に近づきます
  • 中国の不振:中国市場は約2割縮んでいると会社は説明しています。合弁会社からの利益がさらに減ると、2027年の伸びが崩れます
  • 関税と中東情勢:見通しは今の関税が続く前提で、中東情勢の悪化の影響は含まれていません

配当利回り7%台は、来年も続くのか

アナリストの2026年度の1株配当の予想は平均5.19ユーロ(今の株価で利回り7.63%)で、ほぼ前年並みです(stockanalysis.com、10月12日確認)。ただし、最終損益は赤字の予想です。

会社の配当方針は、株主に帰属する税引き後利益の「少なくとも30%」を配当に回すというものです。2025年度の配当性向は約39.2%でした(会社の配当のページ)。赤字になれば、方針の比率だけでは額が決まりません。特別損失(約100億ユーロ、大半は7〜9月期の計上見込み)が10月29日の決算で上積みされると、赤字が広がり、配当にも響きます。

2026年度分の配当は、2027年の株主総会に会社が提案して決まります。前年と同じ額が出るかは、まだ分かりません。利回りの高さだけで判断せず、10月29日の決算と、来年の配当案を待って確かめる銘柄と考えます。

株主構成は?ポルシェSE・ニーダーザクセン州・カタールと、中国との関係

議決権の比率(2025年12月31日時点、会社の「株主構成」のページ)

ポルシェSE(ポルシェ・オートモービル・ホールディング)53.3%
ニーダーザクセン州20.0%
カタール・ホールディング17.0%
浮動株9.7%

議決権のある普通株の比率で、上位3者が9割を持ちます。ポルシェSEは、フォルクスワーゲンの普通株の過半と、ポルシェAGの普通株の25%+1株を持つ持株会社です(ポルシェSEの会社紹介)。資本全体での比率と、ポルシェSEの議決権を誰が持つか(創業家との関係)は、当サイトでは確認できていません。

公表されている大株主に、中国の企業や政府は入っていません。資本の関係は逆向きで、フォルクスワーゲンが中国の合弁会社や電池メーカーの国軒高科に出資しています(会社発表)。

フォルクスワーゲン株は日本から買えるか・どこで買うか

フォルクスワーゲンの株はドイツの取引所に上場していて、米国の預託証券(ADR)は店頭市場(OTC)での取引だけのため、SBI証券・楽天証券・マネックス証券では買えません(欧州株が買えない理由)。ドイツの原株を買う道は、野村證券とサクソバンク証券です。野村證券の銘柄ページには、優先株(G9007)・普通株(G0750)とも「売買単位:1株」「NISA(成長投資)」と表示があります。オンラインでの注文と手数料は、ログインが要るため未確認です。

SBI証券× 取扱いなし
楽天証券× OTC銘柄の新規買付は受け付けていないと明記
マネックス証券× 取扱いなし
野村證券○ ドイツの原株(VOW3・VOW)。NISA(成長投資)の表示あり
サクソバンク証券○ ドイツ取引所の株を売買できる(フォルクスワーゲンの取扱いは、口座(デモ)の銘柄検索で確かめられます)。NISAは対象外

サクソバンク証券でかかる費用(ドイツ取引所)

取引手数料(クラシック)約定代金の0.088%。1回の最低は3.3ユーロ(約585円)
最低手数料にかからない買付額3,750ユーロ(約66万5,000円)以上。今の株価なら56株以上
買付時の税金なし(ドイツは購入時の取引税なし)
為替の費用円口座では、円とユーロの両替の費用もかかります(両替コストの解説)
配当にかかる税金ドイツで26.375%を源泉徴収、その後に日本で課税

出典:サクソバンク証券「取引手数料」(公式PDF、2026年10月6日確認)、同社「課税について(市場別)」、ドイツ連邦中央税務庁(BZSt)

ドイツ上場のフォルクスワーゲン株(VOW3)を、日本語の画面で売買できます

口座開設の流れを公式で見る›

欧州株1,800銘柄以上・9取引所に対応。特定口座あり、NISAは対象外です。開設までの日数は当サイトの解説記事にあります。

フォルクスワーゲン株のよくある質問

Q. 優先株(VOW3)と普通株(VOW)は、どちらを買えばよいですか?

A. 議決権が要らなければ、取引が多く配当がわずかに多い優先株(2025年度は普通株5.20ユーロに対し5.26ユーロ)が選ばれやすいと考えます。仕組みはドイツ株の優先株とはにまとめています。

Q. NISAで買えますか?

A. 野村證券の銘柄ページには、優先株・普通株ともNISA(成長投資)の表示があります。サクソバンク証券はNISAに対応していないため、特定口座か一般口座での取引になります。欧州株をNISAで持つ方法は欧州株はNISAで買えるのかで解説しています。

まとめ:52週安値の近くから戻るかは、決算と配当案しだい

当サイトは、来年の調整後の利益が予想どおり伸びれば、基本の価格あたりまで戻る余地があると見ています。中国の不振が続けば、弱気の価格に近づきます。特別損失が増えれば、次の配当が減る可能性があります。まずは10月29日の決算で、特別損失と来年の見通しを確かめるのがよいと思います。

この記事を書いた人:Kawa

ポルトガル在住30代の兼業投資家です。インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で、欧州株ETFを中心に保有しています。ヨーロッパには、日本ではあまり知られていなくても、世界中で愛されている会社がたくさんあります。その面白さと、日本からの買い方を、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思って書いています。株価の見通しは、根拠と計算式を示して書きます。確認できていないことはそう書き、誤りがあれば訂正の経緯を記事に残して直します。詳しいプロフィール

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この記事は、公表された数字・公開データ・市場予想をもとに当サイトの見方をまとめたもので、特定の売買をおすすめするものではありません。見方は記事の時点のもので、相場の先行きを保証するものではありません。株式は値動きにより元本を割り込むおそれがあり、外国株は為替の変動による損失も生じます。お取引はご自身の判断と責任で行ってください。株価・為替・アナリスト予想は2026年10月12日に確認したもので、業績と見通しはフォルクスワーゲンの公表資料(2026年7月24日の上半期決算、9月18日の臨時開示、会社の配当・株主構成のページ)にもとづきます。

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この記事を書いた人

ポルトガル在住30代の兼業投資家です。インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で、欧州株ETFを中心に保有しています。ヨーロッパには、日本ではあまり知られていなくても、世界中で愛されている会社がたくさんあります。その面白さと、日本からの買い方を、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思って書いています。株価の見通しは、根拠と計算式を示して書きます。確認できていないことはそう書き、誤りがあれば訂正の経緯を記事に残して直します。

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