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この記事の結論
- 欧州株の終値は、取引が終わった時刻ではなく、そのあとの「引けのオークション」で決まります
- ユーロネクスト(パリ・アムステルダム・ミラノ)は日本時間の深夜0時35分ごろに終値が決まり、0時40分までその値段だけで取引できます(夏時間)
- 北欧は仕組みが違い、最後の5分間は注文が付き合わされず、その5分の最後の30秒のうちランダムな時点で終値が決まります
- 個人投資家にとって大事なのは、終値で買いたいなら深夜まで起きる必要はないことと、成行注文をこの時間帯に出さないことだと思います
日本時間の深夜0時半。取引は終わったはずなのに、持っている欧州株の値段がまだ動いている。あるいは翌朝、ニュースに出ている終値と、自分の約定値がわずかに違う。
どちらも、間違いではありません。欧州の取引所では、取引時間の終わりに「オークション」を行って終値を決めるからです。しかもその仕組みは、取引所ごとに違います。当サイトが各取引所の公式資料で確認した内容を整理します。
取引所ごとの「引け」の時刻
夏時間の日本時間で並べます。冬時間はすべて1時間あとになります(切り替えは2026年10月25日です。取引時間の記事で扱っています)。
| 取引所 | 通常の取引の終わり | 終値が決まる | そのあと |
|---|---|---|---|
| パリ・アムステルダム・ミラノ | 翌0:30 | 翌0:35ごろ | 翌0:40まで、決まった終値だけで取引できる |
| フランクフルト(Xetra) | 翌0:30 | 翌0:35〜0:40ごろ | 終値での取引がある |
| スイス(SIX) | 翌0:20 | 翌0:20〜0:30のオークション | 翌0:40まで終値での取引 |
| マドリード | 翌0:30 | 翌0:35まで | 翌0:45まで終値での取引 |
| ストックホルム | 翌0:30 | 翌0:25〜0:30のどこか | — |
| コペンハーゲン | 翌0:00 | 23:55〜翌0:00のどこか | — |
| ロンドン | 翌0:30 | 終了時のオークションの時刻は、当サイトでは確認できていません | |
ユーロネクスト:終値が決まったあと、5分だけ「その値段専用」の時間がある
同社の取引マニュアルの付属表では、パリ・アムステルダム・ミラノとも、株式の通常の取引が現地17時30分まで、引けの値段が17時35分ごろに決まり、17時35分から17時40分まで「決まった終値での取引」ができるとされています。英語では「Trading At Last」、略してTALと書かれます。
この5分間は、値段が終値に固定された状態で売り買いだけができる時間です。終値で買いたい人にとっては、オークションに参加しそこねても、もう一度だけ機会があるということになります。
スイスとマドリード:オークションの時間が決まっている
スイスは現地17時20分で通常の取引が終わり、17時20分から17時30分までの10分間がオークションです。そのあと17時40分まで、決まった終値での取引ができます。マドリードは17時30分まで取引し、17時35分までがオークション、17時45分まで終値での取引です。
北欧:終わる時刻が「ランダム」で決まる
コペンハーゲンとストックホルムは、考え方がはっきり違います。ナスダックの説明では、最後の5分間は注文の付け合わせをしません。そして、その5分間の最後の30秒のうち、ランダムな時点で終値が決まります。
終わる瞬間をあらかじめ決めておくと、その一瞬に大量の注文を出して値段を動かそうとする人が現れます。時刻をずらすのは、それを防ぐための仕組みだと考えられます。同じ考え方は、ほかの取引所のオークションにもあります。
ここまでの時刻は、取引の画面を見ながらでないと実感しにくいところです。欧州9取引所の銘柄を日本語の画面で扱えるのが、サクソバンク証券です。
欧州株1,800銘柄以上・9取引所に対応。特定口座は使えますが、NISAの対象外です。注文の種類や、引けのオークションに注文を出せるかどうかは、同社の取引画面でご確認ください。
個人投資家にとって、何が変わるか
深夜まで起きている必要はない
終値は、注文を1つずつ突き合わせるのではなく、集めた注文からいちばん多く約定する値段を選んで決まります。つまり、引けの時刻ちょうどに画面の前にいることに、意味はありません。指値注文に有効期限を付けて先に出しておけば、寝ている間に処理されます。
終値と自分の約定値は、ふつう違う
日中に買った場合、その値段は「そのとき相手がいた値段」です。終値は引けのオークションで別に決まるため、一致しないのが普通です。ニュースや株価サイトに出る「終値」と自分の約定値を見比べて、損をしたと考える必要はありません。
この時間帯の成行注文は避ける
取引の少ない銘柄では、引けの前後に板が薄くなることがあります。成行注文は「いくらでもいいから買う」という注文なので、思っていたより高い値段で約定することがあります。基本は指値、というのは当サイトの取引時間の記事でも書いているとおりです。
当サイトで確認できていないこと
- ロンドンの終了時のオークションの時刻。取引の少ない銘柄が使う「SETSqx」という仕組みでは、1日4回のオークションの最後が現地16時35分と確認できていますが、主要銘柄が使う「SETS」の引けの時刻は確認できていません
- サクソバンク証券で、引けのオークションに注文を出せるかどうか。取引画面でご確認ください
- 半日取引の日の引けの時刻。年末の短縮取引では時刻が前倒しになります。年末年始の休場日の記事で分かっている範囲をまとめています
筆者はポルトガル在住で、IBKRの口座から欧州株ETFを中心に保有しています。引けの時刻を細かく気にするのは、短期で売買する場合だと思います。長く持つ前提であれば、「終値はあとから別に決まる」ことだけ知っておけば十分だと考えています。
まとめ
- 欧州株の終値は、取引終了後の引けのオークションで決まる
- ユーロネクストは日本時間0時35分ごろに終値が決まり、0時40分まで終値での取引ができる(夏時間)
- スイスは0時20分〜0時30分がオークション、マドリードは0時35分まで
- 北欧は最後の5分は注文を付き合わせず、最後の30秒のランダムな時点で決まる
- 深夜に起きている必要はない。指値+有効期限で先に出しておけばよい
取引の時間帯や注文の出し方は、口座の画面を見ると一度でつかめます。
口座開設の手順と日数は当サイトの解説記事にまとめています。手数料は取引所ごとに最低額があり、少額の買付では負担率が上がります。
実際に注文を出す証券会社を選ぶ際は、欧州株が買えるネット証券を比較した記事もあわせてご覧ください。
この記事の検証方法
- ユーロネクスト(パリ・アムステルダム・ミラノ)は、同社のTrading Hours & Holidaysから入手できる取引マニュアル4-01の付属表を2026年9月21日に当サイトが確認しました
- コペンハーゲンとストックホルムは、ナスダックのEuropean Markets Trading Hoursで確認しました
- フランクフルト(Xetra)・スイス・マドリード・ロンドンは、当サイトのXetraの記事、SIXの記事、ロンドン証券取引所の記事で、各取引所の公式資料から確認した内容です
- 日本時間への換算は、夏時間(時差7時間)での当サイトの計算です
- 「時刻をずらすのは値段を動かそうとする注文を防ぐため」という説明は、確認した仕組みにもとづく筆者の見方です
- 記載の内容は2026年9月21日時点のものです
- 筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています
この記事を書いた人:Kawa
ポルトガル在住30代の兼業投資家です。インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で、欧州株ETFを中心に保有しています。ヨーロッパには、日本ではあまり知られていなくても、世界中で愛されている会社がたくさんあります。その面白さと、日本からの買い方を、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思って書いています。株価の見通しは、根拠と計算式を示して書きます。確認できていないことはそう書き、誤りがあれば訂正の経緯を記事に残して直します。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の内容は2026年9月21日に当サイトが各取引所の公式資料で確認したものにもとづいており、変更される場合があります。実際の注文の受付時間や種類は、ご利用の証券会社の案内でご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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