※本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)が含まれます。
この記事の結論
- ロンドン証券取引所では、FTSE100やFTSE250の銘柄が「SETS」という電子取引の板で売買されています
- 株価はポンドではなくペンス(GBX、1ポンド=100ペンス)で表示されます。桁を読み違えないよう注意が必要です
- イギリスの会社の株を買うと、0.5%の印紙税がかかります。一方で、通常の配当にはイギリスの源泉徴収がありません
- 取引時間はロンドン時間の8時〜16時30分。日本時間では夏が16時〜翌0時30分、冬が17時〜翌1時30分です
シェル、アストラゼネカ、ロールス・ロイス、バーバリー。イギリスを代表する会社の株が取引されているのが、ロンドン証券取引所です。
この記事では、同取引所の公式資料をもとに取引の仕組みを確認し、日本から買うときに知っておきたい、ほかの欧州の取引所との違いを整理します。
主要な銘柄は「SETS」で取引される
ロンドン証券取引所には、銘柄の取引の多さに応じて、いくつかの取引の方式があります。同取引所の「取引システムの手引き」(2026年7月27日版)によると、主なものは次の2つです。
| 方式 | 仕組み | 対象 |
|---|---|---|
| SETS | 売りと買いの注文を板で突き合わせる電子取引 | FTSE100、FTSE250、FTSE小型株指数の銘柄、ETF、取引の多いAIM銘柄など |
| SETSqx | マーケットメイカーが示す値段での取引と、1日4回のオークション(9:00・11:00・14:00・16:35) | SETSで扱われないメイン市場の銘柄、取引の少ないAIM銘柄 |
当サイトで扱っているイギリス株の多くは、FTSE100やFTSE250に入る銘柄です。指数の顔ぶれはFTSE100の記事で紹介しています。取引の少ない小型の銘柄は、SETSqxのように1日に数回しか値段が付かない方式のことがある、と知っておくとよいと思います。
値動きが大きすぎると、約定が一時止まる
同じ手引きには、値段の急な動きを抑える仕組みも書かれています。次に約定しそうな値段が、基準の値段から決められた割合を超えて離れていると、自動の約定がいったん止まり、オークションが始まります。値段を落ち着いて決め直してから、通常の取引に戻ります。
ドイツのXetraにも同じ考え方の仕組みがあります。日本のストップ高・ストップ安のように1日の上限と下限を決めるのではなく、止めて決め直す方式です。詳しくはXetraの記事で説明しています。
ロンドンの株は、買うときに印紙税0.5%がかかります。手数料とあわせて、取扱いを口座の画面で見ておけます。
欧州株1,800銘柄以上・9取引所に対応。特定口座は使えますが、NISAの対象外です。手数料は取引所ごとに最低額があり、少額の買付では負担率が上がります。
日本から買うときの、ほかの取引所との違い
| 項目 | ロンドン | 補足 |
|---|---|---|
| 株価の表示 | ペンス(GBX)。1ポンド=100ペンス | 株価「2,500」は2,500ポンドではなく25ポンド |
| 買付時の税金 | 印紙税0.5%(イギリスの会社の株) | 買うときだけ。売るときはかからない |
| 配当の現地の税金 | 通常の配当は源泉徴収なし | REITの配当(PID)は20% |
| 取引時間 | 8:00〜16:30(ロンドン時間) | 日本時間は夏16:00〜翌0:30、冬17:00〜翌1:30 |
| サクソバンク証券の手数料 | 0.088%(最低3.30ポンド) | クラシック口座・2026年8月19日版 |
| 休場日 | イングランドとウェールズの祝日 | 8月末のバンクホリデーなど、大陸の取引所と違う日がある |
いちばん間違えやすいのがペンス表示です。同取引所の休場日の案内にも、決済の通貨として「GBX/GBP」と併記されています。必要な資金を計算するときは、株価を100で割ってポンドに直してから、円に換算します。イギリス株の買い方はイギリス株の買い方の記事にまとめています。
コストの面では、買うときに0.5%の印紙税がかかる代わりに、配当の現地の税金がないというのがイギリス株の特徴です。長く持って配当を受け取る人ほど、印紙税の負担は薄まっていきます。詳しくは買付にかかる税金の記事と配当税を9か国で比べた記事をご覧ください。REITの例外はイギリスのREITの配当の記事で扱っています。
ロンドン上場でも、イギリスの会社とは限らない
ロンドンには、イギリス以外で登記された会社も上場しています。当サイトで確認した例では、グレンコアは登記がジャージー、本社がスイスです。会社の国が違えば、配当の税金の扱いも変わります。見分け方はISINの先頭2文字の記事で説明しています。
ここからは筆者の考えです。筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています。イギリス株は、ユーロ圏の株とは通貨も税金の仕組みも違うので、欧州株の中での分散先として見る価値があると思います。その一方で、ペンス表示と印紙税という独特の決まりがあるので、最初の1回は金額を慎重に確かめてから注文するのがよいと思います。
まとめ
- 主要な銘柄は電子取引の板「SETS」で売買される。取引の少ない銘柄は、1日4回のオークションが中心の「SETSqx」のことがある
- 株価はペンス(GBX)表示。100で割るとポンドになる
- イギリスの会社の株は買うときに印紙税0.5%。通常の配当に現地の源泉徴収はない(REITのPIDは20%)
- 取引時間は日本時間で夏16:00〜翌0:30、冬17:00〜翌1:30。休場日はイギリスの祝日に合わせる
- ロンドン上場でも、グレンコアのようにイギリス以外で登記された会社がある
イギリス株が候補なら、口座開設の流れを先に見ておけます。
口座の種類と開設までの日数は当サイトの解説記事にまとめています。NISAは対象外です。
この記事の検証方法
- 取引の方式と値段の監視の仕組みは、London Stock ExchangeのSETSのページと、そこに掲載された「Guide to the Trading System(MIT201)」2026年7月27日版を2026年9月19日に当サイトが確認しました
- 休場日は同取引所のBusiness daysによります
- 取引時間、印紙税、配当の税金、REITの配当、グレンコアの登記国は、当サイトの各記事で一次資料から確認した内容です
- 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表(クラシック口座・2026年8月19日版)によります
- サクソバンク証券でSETSqxの銘柄を取引できるかどうかは、当サイトでは確認できていません
- 記載の内容は2026年9月19日時点のものです
- 筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています
この記事を書いた人:Kawa
ポルトガル在住30代の兼業投資家です。インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で、欧州株ETFを中心に保有しています。ヨーロッパには、日本ではあまり知られていなくても、世界中で愛されている会社がたくさんあります。その面白さと、日本からの買い方を、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思って書いています。株価の見通しは、根拠と計算式を示して書きます。確認できていないことはそう書き、誤りがあれば訂正の経緯を記事に残して直します。詳しいプロフィール
あわせて読みたい
- 欧州9取引所は5つの会社が運営している|取引所グループの早見表
- SIXとは|スイスとスペインの取引所を運営するグループ、株主は金融機関
- イギリス株の買い方とおすすめ44銘柄|GBX表示に要注意
- Xetra(クセトラ)とは|ドイツ株が取引される電子市場の仕組み
- ユーロネクストとは|パリ・アムステルダム・ミラノを束ねる取引所グループ
- イギリス株は売買しやすい|浮動株97.6%という実測の意味
免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。記載の内容は2026年9月19日に当サイトが公式資料で確認したものにもとづいており、変更される場合があります。取引時間・税金・手数料は、取引の前に証券会社の最新の案内で必ずご確認ください。本記事は税務アドバイスではありません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

コメント