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この記事の結論:STOXX600(ストックス600)とは
- 何の指数? 欧州17カ国・600銘柄・11業種の株で作る株価指数です(正式名STOXX Europe 600、運営はSTOXX Ltd.、1998年算出開始)
- 中身は? 国別の上位はイギリス22.9%・フランス15.0%・スイス13.7%・ドイツ13.4%、業種の上位は銀行15.7%・資本財・サービス15.4%・ヘルスケア12.3%です(2026年8月31日時点、STOXX公式)
- ユーロストックス50との違いは? ユーロ圏の50社だけのユーロストックス50と違い、イギリス・スイス・北欧の企業も入ります
- 日本で買える? 連動する投資信託は、当サイトの確認で2本(信託報酬0.4785%と0.165%)です。東証に上場した連動ETFは見当たりませんでした。比較は欧州株の投資信託の記事にまとめています
欧州株のニュースで「STOXX600」という名前を見かけて、どんな指数なのか、日本から投資できるのかを調べている方に向けた記事です。よく比べられるユーロストックス50とは、対象の国も企業数も大きく異なります。
数字はSTOXX公式のファクトシートをもとにしています。
STOXX600とは?何カ国・何銘柄の指数か
STOXX Europe 600は、欧州17カ国・600銘柄で構成される株価指数です。対象国は次の通りです。
オーストリア/ベルギー/デンマーク/フィンランド/フランス/ドイツ/アイルランド/イタリア/ルクセンブルク/オランダ/ノルウェー/ポーランド/ポルトガル/スペイン/スウェーデン/スイス/イギリス
この17カ国という対象範囲の広さが、STOXX Europe 600のいちばんの特徴です。算出方法はフリーフロート調整の時価総額加重で、金融・ヘルスケア・生活必需品・資本財など11業種をカバーしています。1998年6月15日に算出が開始され、運営はDAXやユーロストックス50と同じくSTOXX Ltd.が行っています。構成銘柄は固定ではなく、年4回(3月・6月・9月・12月の第3金曜日)に見直されます。
STOXX600の投資信託・ETFは日本で買える?
指数そのものは売買できないため、投資するときは指数に連動する投資信託やETFを使います。日本の証券会社で買えるSTOXX600連動の投資信託として、当サイトが確認できたのは次の2本です。
- インデックスファンドSTOXXヨーロッパ600(欧州株式):信託報酬0.4785%
- アムンディ・インデックスシリーズ 欧州株:信託報酬0.165%
どちらも2026年に設定された新しいファンドで、純資産は小さめです。東証に上場しているSTOXX600連動のETFは、当サイトの確認では見当たりませんでした。取扱いのある証券会社、NISAの対象かどうか、実質的なコストは、欧州株の投資信託は何がある?インデックス・高配当・配当貴族の6本で比べています。東証で買える欧州株ETFは東証の欧州株ETFは7本にまとめました。
ユーロストックス50との違いは?イギリスとスイスが入るかどうか
「欧州の代表指数」としてよく比較されるのがユーロストックス50ですが、対象範囲はSTOXX Europe 600とまったく異なります。ユーロストックス50はユーロ圏の主要50社のみが対象で、ユーロを通貨としない国の企業は含まれません。
具体的には、スイス(ネスレ・ロシュなど)とイギリス(ロールス・ロイス・テスコなど)はユーロストックス50に入りません。スイスもイギリスも、時価総額の大きい企業が多い欧州の主要国です。この2カ国が丸ごと対象外になるという点は、指数を見るうえで見落としやすいポイントです。
一方、STOXX Europe 600はユーロ圏に限定されず、スイス・イギリス・北欧諸国も含めた17カ国が対象です。「欧州株に広く投資したい」という目的であれば、ユーロストックス50よりもSTOXX Europe 600のほうがカバー範囲が広い、というのが実用的な結論になります。
STOXX600の構成銘柄は?国別・業種別の比率(2026年8月末)
指数の運営会社STOXXが公表しているファクトシート(2026年8月31日時点)によると、国別の上位はイギリス22.9%、フランス15.0%、スイス13.7%、ドイツ13.4%でした。ユーロ圏だけのユーロストックス50と比べて、イギリスとスイスの比率が大きい点が特徴です。業種(スーパーセクター)の上位は、銀行15.7%、資本財・サービス15.4%、ヘルスケア12.3%、テクノロジー8.9%でした。
| 国(上位10) | 構成比 | 業種(上位10) | 構成比 |
|---|---|---|---|
| イギリス | 22.9% | 銀行 | 15.7% |
| フランス | 15.0% | 資本財・サービス | 15.4% |
| スイス | 13.7% | ヘルスケア | 12.3% |
| ドイツ | 13.4% | テクノロジー | 8.9% |
| オランダ | 7.9% | エネルギー | 6.5% |
| スペイン | 6.0% | 保険 | 6.0% |
| イタリア | 5.7% | 食品・飲料・タバコ | 4.9% |
| スウェーデン | 4.9% | 公益事業 | 4.4% |
| デンマーク | 2.7% | 消費財・サービス | 4.2% |
| フィンランド | 1.9% | 金融サービス | 4.2% |
同じファクトシートには、配当利回り2.9%、予想PER(利益の見通しに対する株価の倍率)15.3倍という数字も載っています。ただし、これらは指数全体の平均的な数字で、個々のETFや投資信託の実際の分配金・価格とは一致しません。構成比は見直しや株価の動きで変わりますので、最新の値は運営会社の資料で確かめてください。
S&P500より分散されている?上位10社の比重で比べる
当サイトの米国株と欧州株を比較した記事で検証した通り、S&P500は上位10銘柄だけで指数の40.8%を占めています(2026年5月・J.P.モルガン・アセット・マネジメント調べ)。これはITバブル期のピーク(26.6%)を上回る水準で、「500社に分散している」というイメージとは裏腹に、実態は少数の巨大企業への集中が進んでいます。
これに対してSTOXX Europe 600は、600銘柄・11業種に分散した構成です。米国株のようなテック企業への極端な偏りはなく、S&P500の集中度の高さとは対照的な性格を持つ指数だといえます。
STOXX600の構成企業を個別株で買うには?
STOXX Europe 600の構成企業の多くは現地の証券取引所に上場しており、SBI証券・楽天証券・マネックス証券では取り扱いがありません。日本から購入するには、フランクフルト証券取引所やユーロネクスト・パリ、SIXスイス証券取引所などに対応したサクソバンク証券のような証券会社が必要です。
当サイトで個別記事にしている欧州株は、その多くがSTOXX Europe 600の構成銘柄に含まれます(構成銘柄は年4回見直されるため、正確な銘柄数はここでは断定しません)。国別の掲載状況は次の通りです。
| 国 | 当サイトでの掲載状況 | 国別ガイド |
|---|---|---|
| ドイツ | 掲載あり | ドイツ株の買い方 |
| フランス | 掲載あり | フランス株の買い方 |
| スイス | 掲載あり | スイス株の買い方 |
| イギリス | 掲載あり | イギリス株の買い方 |
| イタリア | 掲載あり | – |
| スペイン | 掲載あり | – |
| デンマーク | 掲載あり | – |
代表的な銘柄でいえば、スイスのネスレ、ドイツのラインメタル、フランスのLVMHなどがSTOXX Europe 600の構成銘柄です。ユーロストックス50では対象外となるネスレのようなスイス企業も含まれる点が、STOXX600の広さを示しています。
指数ではなく、ネスレやLVMHのように気になる企業を選んで持ちたい方は、その銘柄が実際に取引できるかを、口座開設の前に公式サイトで確かめられます。
欧州株1,800銘柄以上・9取引所に対応。特定口座あり、NISAは対象外です。最低手数料が効くため、少額の買付では負担率が上がります。
STOXX600の投資信託と個別株、どちらで持つ?
連動の投資信託を買えば、600社に広く分散して投資できます。
しかし、600社に分散するということは、裏を返せば1社あたりの比重が極めて小さくなるということでもあります。例えば「ラインメタルの防衛需要の伸びに賭けたい」と考えても、指数を通じて投資する限り、その1社への投資比重は、600社の中のごく一部にまで薄まってしまいます。個別企業の成長を大きく取り込みたい人にとって、指数は物足りない選択肢になり得ます。
ここが判断の分かれ目です。特定の企業に賭けたいなら個別株、欧州株全体に薄く広く乗りたいなら指数連動の商品、という使い分けになります。日本で買える連動の投資信託は、「STOXX600の投資信託・ETFは日本で買える?」の節でご紹介した2本です。
STOXX600に投資する前に確かめたい2つのこと
年4回の定期見直しで構成銘柄が入れ替わる
STOXX Europe 600の構成銘柄は3月・6月・9月・12月の第3金曜日に年4回見直されます。今日STOXX600に含まれている銘柄が、将来も同じように含まれ続けるとは限りません。「当サイトの掲載銘柄の多くが構成銘柄に含まれる」という状態も、この定期見直しによって変わり得るものです。
17カ国・複数通貨にまたがる
STOXX Europe 600はユーロ圏の企業だけでなく、スイスフラン建てのスイス株、ポンド建てのイギリス株、北欧各国通貨建ての企業なども含みます。指数全体としてユーロ換算で示されることが多いものの、構成企業は複数通貨にまたがっている点は理解しておく必要があります。通貨ごとの為替の動きについては為替リスクの解説記事を参照してください。
よくある質問
STOXX600とユーロストックス50、どちらを見ればいいですか?
目的によります。ユーロ圏の主要企業だけを見たいならユーロストックス50(50銘柄)、スイスやイギリスも含めて欧州株全体を広く把握したいならSTOXX Europe 600(17カ国600銘柄)が適しています。ネスレやロールス・ロイスのような企業はユーロストックス50には含まれないため、この違いは意識しておく価値があります。
当サイトの掲載銘柄はすべてSTOXX600に含まれますか?
多くが構成銘柄に含まれますが、すべてとは限りません。構成銘柄は年4回見直されるため、時点によって変わり得ます。正確な構成銘柄かどうかは、STOXX公式サイトまたは各社のIR情報でご確認ください。
まとめ
- STOXX Europe 600は17カ国・600銘柄・11業種の、対象の広い欧州株指数
- 日本で買える連動の投資信託は、当サイトの確認で2本(東証上場の連動ETFは見当たらず)
- ユーロストックス50と異なり、スイス(ネスレ・ロシュ等)やイギリス(ロールス・ロイス・テスコ等)も含む
- S&P500は上位10銘柄で40.8%を占める(2026年5月・J.P.モルガン調べ)のに対し、STOXX600は600銘柄・11業種に分散
- 年4回(3・6・9・12月第3金曜日)の定期見直しがあり、構成銘柄は固定ではない
- 特定企業に賭けたいなら個別株、欧州全体に薄く広く乗りたいなら指数、という使い分けが基本
用途別:こんな人はこう考える
| こんな人は | やり方 |
|---|---|
| 欧州株にとにかく広く分散したい | STOXX Europe 600に連動する投資信託を検討(欧州株の投資信託の比較) |
| ユーロ圏だけでなくスイス・イギリスも含めたい | ユーロストックス50ではなくSTOXX Europe 600を見る |
| 特定の企業(例:ラインメタル)に賭けたい | 指数ではなく個別株を検討 |
| 国別に選びたい | ドイツ・フランス・スイス・イギリスの国別ガイドから選ぶ |
| 米国株との違いから理解したい | 米国株と欧州株の比較記事を読む |
特定口座で確定申告の手間を減らしながら、日本語の画面で欧州株を持つ。その入口です。NISAを優先したい方には、IB証券という選択肢もあります。
口座の種類と開設までの日数は当サイトの解説記事にまとめています。NISAは対象外です。
この記事の検証方法
- 指数の構成銘柄数・算出方法・開始年は指数運営会社の公表情報で確認しています
- 国別・業種別の構成比は、STOXX公式ファクトシート(2026年8月31日時点)の値です。個別銘柄のウェイトは、日々変動し出典によって数値が食い違うため掲載していません
- 個別銘柄の株価・配当は当サイトの個別記事で実測した値です(基準日は各記事に記載)
- 筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています(本記事の銘柄を保有しているとは限りません)
この記事を書いた人:Kawa
ポルトガル在住30代の兼業投資家です。インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で、欧州株ETFを中心に保有しています。ヨーロッパには、日本ではあまり知られていなくても、世界中で愛されている会社がたくさんあります。その面白さと、日本からの買い方を、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思って書いています。株価の見通しは、根拠と計算式を示して書きます。確認できていないことはそう書き、誤りがあれば訂正の経緯を記事に残して直します。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄・証券会社・金融商品の利用を推奨するものではありません。記載の指数構成銘柄数・算出方法・S&P500集中度データは2026年8月17日時点で当サイトが確認した情報に基づいており、変更される場合があります。STOXX Europe 600の構成銘柄は年4回見直されるため、時点によって内容が変わります。指数連動の投資信託の商品内容(信託報酬・取扱い)は変わることがあるため、投資の際は各運用会社・証券会社の公式情報を必ずご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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