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この記事の結論
- オランダの代表的な株価指数AEXは30社で構成されています(ユーロネクストの一覧、2026年9月15日時点)
- そのうち8社は、一覧上の国がオランダ以外です。シェル・ユニリーバ・レレックスはイギリス、DSMフィルメニッヒはスイス、アルセロール・ミッタルとインポストはルクセンブルクなどです
- 配当にかかる税金は、原則として会社の国のルールで決まります。アムステルダムで買っても、オランダの15%になるとは限りません
- 30社のうちWDPはブリュッセル上場で、サクソバンク証券の手数料表にない市場です
サクソバンク証券の手数料表にアムステルダムの取引所が載ったことで、ASMLやハイネケンといったオランダ株を日本から買う入り口ができました。オランダ株を調べるとき、最初の目安になるのが株価指数のAEXです。
ただ、AEXの構成銘柄を1社ずつ見ていくと、「オランダ株」とひとくくりにできないことに気づきます。アムステルダムに上場していても、会社そのものはイギリスやスイスの会社という例が少なくないからです。この記事では、取引所を運営するユーロネクストの一覧で30社を確認し、それが配当の手取りにどう関わるかを整理します。
AEXの30社——ユーロネクストの一覧
ユーロネクストのAEXのページに掲載されている構成銘柄です。「国」はユーロネクストの一覧に表示されている国で、事業の説明は当サイトが補ったものです。
| 会社 | 主な事業 | 一覧上の国 |
|---|---|---|
| アールバーツ | 産業用部品 | オランダ |
| ABNアムロ銀行 | 銀行 | オランダ |
| アディエン | 決済サービス | オランダ |
| エイゴン | 保険 | オランダ |
| アホールド・デレーズ | スーパーマーケット | オランダ |
| アクゾ・ノーベル | 塗料 | オランダ |
| アルセロール・ミッタル | 鉄鋼 | ルクセンブルク |
| ASMインターナショナル | 半導体製造装置 | オランダ |
| ASML | 半導体製造装置 | オランダ |
| ASRネーデルラント | 保険 | オランダ |
| BEセミコンダクター | 半導体製造装置 | オランダ |
| CVCキャピタル | 投資会社 | ジャージー |
| DSMフィルメニッヒ | 香料・栄養素材 | スイス |
| エクソール | 持株会社 | オランダ |
| ハイネケン | ビール | オランダ |
| IMCD | 化学品の流通 | オランダ |
| ING | 銀行 | オランダ |
| インポスト | 宅配ロッカー | ルクセンブルク |
| KPN | 通信 | オランダ |
| マグナム | アイスクリーム | オランダ |
| NNグループ | 保険 | オランダ |
| フィリップス | 医療機器 | オランダ |
| プロサス | ネット企業への投資 | オランダ |
| レレックス | 情報・分析サービス | イギリス |
| SBMオフショア | 洋上の石油生産設備 | オランダ |
| シェル | エネルギー | イギリス |
| UMG(ユニバーサル ミュージック) | 音楽 | オランダ |
| ユニリーバ | 日用品 | イギリス |
| WDP | 物流施設の不動産 | ベルギー(ブリュッセル上場) |
| ウォルターズ・クルワー | 情報サービス | オランダ |
一覧上の国がオランダ以外の会社は、イギリス3社、ルクセンブルク2社、スイス・ジャージー・ベルギー各1社の計8社でした。なお、エイゴンは一覧上の国がオランダですが、証券コード(ISIN)の国の部分はバミューダを示す「BM」で始まっています。
なぜ国が問題になるのか——配当税は会社の国で決まる
配当から差し引かれる現地の税金は、どの取引所で買ったかではなく、原則として配当を払う会社がどの国の会社かで決まります。当サイトで税率を確認している国について並べると、差はかなり大きくなります。
| 一覧上の国 | 該当する会社 | 現地の配当税(原則) |
|---|---|---|
| オランダ | ASML・ING・ハイネケンなど22社 | 15% |
| イギリス | シェル・ユニリーバ・レレックス | 通常の配当に源泉徴収なし |
| スイス | DSMフィルメニッヒ | 35%(資本準備金からの支払いは対象外) |
| ルクセンブルク・ジャージー・ベルギー | アルセロール・ミッタル・インポスト・CVC・WDP | 当サイトでは未確認 |
たとえば、同じアムステルダムで買った株でも、ハイネケンならオランダの15%、シェルならイギリスのルールで源泉徴収なし、DSMフィルメニッヒならスイスの35%が基準になります。配当の手取りを重く見るなら、「オランダ株だから15%」と決めつけずに、会社の国を先に確認する必要があります。
ただし、実際の配当にどの国の税金がどれだけかかるかは、会社の構造や支払いの形によって例外があります。スイスの会社でも資本準備金から払う配当には源泉税がかからないように、最終的には会社の配当の発表に書かれた税金の説明で確認するのが確実です。
AEXの30社のうち、8社はオランダ以外の会社です。気になる会社が取引できるかを、口座の画面で確かめられます。
欧州株1,800銘柄以上・9取引所に対応。特定口座は使えますが、NISAの対象外です。手数料は取引所ごとに最低額があり、少額の買付では負担率が上がります。
買う前に確認したい3つの点
1. その会社の上場市場が、手数料表に載っているか
AEXの30社のうち、WDPはユーロネクスト・ブリュッセルの上場です。サクソバンク証券の手数料表(2026年8月19日版)にはアムステルダムはありますが、ブリュッセルは載っていません。当サイトでは、ブリュッセル上場の株が同社で買えるかどうかを確認できていません。詳しくはオランダ株・スウェーデン株は買えるかを調べた記事をご覧ください。
2. 同じ会社がほかの市場にも上場していないか
シェルやユニリーバ、レレックスは、ロンドンにも上場しています。同じ会社でも、アムステルダムで買えばユーロ建て、ロンドンで買えばポンド建てになり、手数料の料率も違います。サクソバンク証券ではアムステルダムが0.132%(最低5.50ユーロ)、ロンドンが0.088%(最低3.30ポンド)です。
一方で、イギリスの会社の株を買うときの印紙税0.5%が、アムステルダムで買った場合にどう扱われるかは、当サイトでは確認できていません。どちらの市場で買うかを決める前に、お取引の証券会社に確認することをおすすめします。
3. 配当の発表に書かれた税金の一文
先ほどの表のとおり、会社の国によって配当税の基準が変わります。買う前に、その会社の直近の配当の発表を開き、源泉税(withholding tax/dividend tax)について書かれた一文を探しておくと、手取りの見込みを外しにくくなります。オランダの会社の配当税と、条約を超えた分を取り戻す手続きはオランダ株とスウェーデン株の配当税の記事で扱っています。
AEXをどう使うか
ここからは筆者の考えです。AEXは、「アムステルダムで取引が多い大企業の一覧」として使うのがよいと思います。ASMLやBEセミコンダクター、ASMインターナショナルと半導体製造装置が3社並ぶように、オランダの取引所ならではの顔ぶれを知る入口として役に立ちます。
一方で、「オランダという国に投資する」ための一覧としては少しずれがあります。30社のうち8社は一覧上の国が別の国で、特にシェルとユニリーバは規模の大きな会社です。気になる会社を見つけたら、国と上場市場を1社ずつ確認するという順番が、遠回りに見えて確実だと思います。
同じ方法でスウェーデンの指数を調べたOMXS30の30社を調べた記事では、30社のうち3社がスウェーデン以外の会社で、機械・産業系が約半分を占めていました。
筆者自身はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています。本記事の銘柄を保有しているとは限りません。
まとめ
- AEXは30社。そのうち8社は一覧上の国がオランダ以外(イギリス3・ルクセンブルク2・スイス・ジャージー・ベルギー各1)
- 配当税は原則として会社の国で決まる。オランダ15%、イギリスは源泉徴収なし、スイス35%
- WDPはブリュッセル上場で、サクソバンク証券の手数料表にない市場
- シェル・ユニリーバ・レレックスはロンドンにも上場。市場によって通貨と手数料が変わる
- 最終的には、会社の配当の発表で税金の扱いを確認する
気になる会社が見つかったら、口座開設の流れを先に見ておけます。
口座の種類と開設までの日数は当サイトの解説記事にまとめています。NISAは対象外です。
この記事の検証方法
- AEXの構成銘柄と一覧上の国・上場市場は、ユーロネクストのAEXのページに掲載された構成銘柄一覧を2026年9月15日に当サイトが確認しました
- 各社の主な事業は、当サイトが補足したものです
- オランダ・イギリス・スイスの配当税率は、配当税を9か国で比較した記事と、オランダ株とスウェーデン株の配当税の記事で各国の税務当局の資料から確認した原則の税率です
- 手数料は、サクソバンク証券の公式手数料表(クラシック口座・2026年8月19日版)を使用しています
- ルクセンブルク・ジャージー・ベルギーの配当税率、イギリスの会社をアムステルダムで買った場合の印紙税の扱い、ブリュッセル上場の株がサクソバンク証券で買えるかは、当サイトでは確認できていません
- 構成銘柄は定期的に見直されます。Euronextの2026年9月8日付の発表によると、2026年9月の見直しでAEXの構成に変更はなく(2026年9月21日に効力)、次の見直しは2026年12月8日です。2026年9月22日に確認しました
- 記載の内容は2026年9月15日時点の一覧にもとづき、上記のとおり9月の見直しで変更がないことを確かめています
- 筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています
この記事を書いた人:Kawa
ポルトガル在住30代の兼業投資家です。インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で、欧州株ETFを中心に保有しています。ヨーロッパには、日本ではあまり知られていなくても、世界中で愛されている会社がたくさんあります。その面白さと、日本からの買い方を、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思って書いています。株価の見通しは、根拠と計算式を示して書きます。確認できていないことはそう書き、誤りがあれば訂正の経緯を記事に残して直します。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の構成銘柄・税率・手数料は2026年9月15日に当サイトが確認した内容にもとづいており、指数の見直しや制度の変更により変わる場合があります。個別の銘柄の配当にかかる税金は、会社の発表や証券会社の案内で必ずご確認ください。本記事は税務アドバイスではありません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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