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この記事の結論
- SBI証券では欧州の現地取引所(フランクフルト・パリ・ロンドン・SIX等)に上場する個別株は買えない
- 決め手は企業の規模や知名度ではなく「どの取引所に上場しているか」だけ
- ASMLやノボノルディスクなど米国市場に上場する欧州企業は一般に取引できる(取扱いは必ずSBI証券公式サイトでご確認ください)
- 欧州の現地上場銘柄が欲しいなら、ドイツ株は野村證券のオンライン、欧州13か国は大和証券(店舗・電話)、ほかにサクソバンク証券やIB証券が選択肢(2026年10月12日確認)
SBI証券は口座開設数で日本最大級のネット証券です。「投資はここで全部済ませたい」という人も多いはずですが、こと欧州株に関しては買える銘柄と買えない銘柄がはっきり分かれます。この記事では、SBI証券の口座のままで何が買えて、何のために別の証券会社が必要になるのかを正直に整理します。
「SBI証券 欧州株」で検索する人が知りたいのは、おそらく特定の1銘柄が買えるかどうかのはずです。結論から言うと、判断基準はシンプルです。企業が有名かどうかではなく、その企業がどの取引所に上場しているかで決まります。
結論:SBI証券で欧州の個別株は買えない
SBI証券が取り扱う外国株は、米国・中国・アセアン各国(韓国・ロシア・ベトナム等)が中心で、欧州各国の現地取引所(フランクフルト・パリ・ロンドン・SIXスイス等)は取扱対象に含まれていません。そのため、これらの取引所に上場している個別株は、企業の規模や知名度に関係なく購入できません。
当サイトで扱っている銘柄でいえば、例えば次のような企業がSBI証券では買えない代表例です。
当サイトが個別記事で扱っている銘柄だけでも掲載銘柄すべてがこの状態です。世界的な優良企業であっても、上場先が欧州の現地取引所である限り、SBI証券の口座からは注文できません。
なぜ買えないのか
SBI証券に限らず、日本の大手ネット証券が外国株として取り扱っているのは、基本的に米国のニューヨーク証券取引所・ナスダックと、一部の中国・アセアン各国の取引所です。欧州各国の現地取引所は、証券会社が現地の取引参加権や決済インフラを個別に整備しない限り取り扱えないため、多くの日本のネット証券がそもそも対象に含めていません。
「OTC(店頭市場)でADRのような形なら買えるのでは」と考える人もいますが、当サイトで扱う欧州の主要企業の多くは、日本の大手ネット証券のOTC取扱銘柄にも含まれていません。買えるかどうかは、企業のブランド力や時価総額ではなく、上場している取引所とその取引所を証券会社が取り扱っているかどうかだけで決まります。この仕組みの詳しい解説はなぜSBI証券・楽天証券では欧州株が買えないのかの総まとめ記事も参考にしてください。
SBI証券でも買える「欧州企業」はある
ここが誤解されやすいところですが、「欧州企業だから一律に買えない」わけではありません。欧州発の企業でも、米国市場に上場している場合は話が別です。米国市場に上場している欧州企業は、一般に日本の大手ネット証券でも取引できます。取扱いの有無は必ずSBI証券の公式サイトでご確認ください。
当サイトが銘柄選定の際に「これは米国市場でも買えてしまうため記事の対象外」としている欧州企業の例が、以下の一覧です。
| 企業 | 本拠地の国 | 上場市場 |
|---|---|---|
| ASML | オランダ | 米国市場に上場 |
| ノボノルディスク | デンマーク | 米国市場に上場 |
| フェラーリ | イタリア | 米国市場に上場 |
| SAP | ドイツ | 米国市場に上場 |
| サノフィ | フランス | 米国市場に上場 |
| ドイツ銀行 | ドイツ | 米国市場に上場 |
| エニ | イタリア | 米国市場に上場 |
| サンタンデール | スペイン | 米国市場に上場 |
| BBVA | スペイン | 米国市場に上場 |
| テレフォニカ | スペイン | 米国市場に上場 |
| ナショナルグリッド | イギリス | 米国市場に上場 |
| アストラゼネカ | イギリス | 米国市場に上場 |
| シェル | イギリス | 米国市場に上場 |
| HSBC | イギリス | 米国市場に上場 |
| ディアジオ | イギリス | 米国市場に上場 |
| ユニリーバ | イギリス | 米国市場に上場 |
| ABB | スイス | 米国市場に上場 |
| ノバルティス | スイス | 米国市場に上場 |
| UBS | スイス | 米国市場に上場 |
| ING | オランダ | 米国市場に上場 |
| フィリップス | オランダ | 米国市場に上場 |
| ステランティス | オランダ | 米国市場に上場 |
| エリクソン | スウェーデン | 米国市場に上場 |
| スポティファイ | スウェーデン | 米国市場に上場 |
| ロイズ | イギリス | 米国市場に上場 |
| BP | イギリス | 米国市場に上場 |
| ヴォーダフォン | イギリス | 米国市場に上場 |
いずれも米国市場に上場しているため、一般に日本の大手ネット証券でも取引できます。ただし個別銘柄ごとの取扱いは証券会社によって異なるため、実際に発注する前に必ずSBI証券の公式サイトで取扱いをご確認ください。
それでもラインメタルやLVMHが欲しいなら
米国市場に上場していない欧州企業、つまりラインメタル・LVMH・ネスレ・エルメス・アディダス・BMW・ロールス・ロイスのような銘柄がどうしても欲しい場合、SBI証券の口座だけでは対応できません。この場合は、欧州の現地取引所を直接取り扱う証券会社を別途開設する必要があります。
欧州の原株を扱う国内の証券会社は、次のとおりです。
当サイトはこれまで、日本から欧州の原株を買える証券会社はサクソバンク証券などごく一部だけ、という書き方をしてきましたが、正確ではありませんでした。2026年10月12日に各社の公式サイトで確かめたところ、SBI証券・楽天証券・マネックス証券などのネット証券は欧州の原株を扱っていない一方、野村證券と大和証券は扱っています。買える証券会社を実際より狭く書いていたことをお詫びし、訂正いたします(2026年10月12日訂正)。
| 証券会社 | 欧州の原株(現地上場の株) | NISA(成長投資枠) |
|---|---|---|
| SBI証券・楽天証券・マネックス証券・松井証券・三菱UFJ eスマート証券 | × 扱っていない(米国株が中心) | — |
| 野村證券(オンライン) | ○ ドイツ(Xetra)のみ。野村が選んだ66銘柄。1株から、買い注文は指値のみ | 66銘柄のうち64銘柄に表示あり |
| 大和証券(店舗・電話) | ○ 欧州13か国(イギリス・スイス・デンマーク・ノルウェー・スウェーデン・フィンランド・ドイツ・フランス・イタリア・スペイン・オランダ・ベルギー・オーストリア) | 当サイトでは確認できていません。 |
| サクソバンク証券 | ○ 欧州9取引所・1,800銘柄以上 | 対象外 |
野村證券のオンラインで扱う欧州の原株はドイツだけです(LVMH・ネスレなどは出てきません)。費用は、国内の手数料(最大1.045%。売買代金75万円以下は最大7,810円。オンラインの注文は20%割引)に、現地の手数料と税金が別にかかります。ドイツの現地手数料の額と、注文画面・為替の費用は、当サイトでは確認できていません。また、NISAで持っても、ドイツで差し引かれる配当の税金は非課税にならず、外国税額控除の対象にもならないと野村證券は説明しています。
大和証券は欧州株の注文を店舗か電話で受け付けていて、公式ページのインターネットの欄は「-」です。国内の取次手数料は最大0.99%で、別に現地の手数料がかかります。個々の銘柄の取扱いとNISAは、当サイトでは確認できていません。
出典:野村證券「外国株式」・「お取引のルール」・「NISA取扱い開始」・株価検索(ドイツ)、大和証券「欧州株」(2026年10月12日確認。広告ではありません)。
このほか、インタラクティブ・ブローカーズ(IB)証券は、NISAの成長投資枠で欧州株に対応しているとしています。
いずれもSBI証券とは別に口座を開設する必要がありますが、SBI証券の口座を解約する必要はありません。米国株や投資信託はSBI証券のまま、欧州の個別株だけをもう一つの口座で持つという併用が現実的です。証券会社ごとの違いは証券会社比較記事、NISA対応の違いはNISA解説記事にまとめています。
個別企業を選ばず、欧州へのエクスポージャーだけが欲しい場合は、欧州株式指数に連動する投資信託やETFという選択肢もあります。この場合はSBI証券のままで対応できますが、ラインメタルやネスレのような個別企業を選んで投資することはできません。
この記事で気になった銘柄が実際に取引できるかを、口座の画面で確かめられます。
欧州株1,800銘柄以上・9取引所に対応。特定口座あり、NISAは対象外です。最低手数料が効くため、少額の買付では負担率が上がります。
よくある質問
SBI証券の口座はそのまま使えますか?
はい、SBI証券の口座はそのまま維持して問題ありません。欧州の現地上場銘柄だけは、野村證券(ドイツ株)・大和証券・サクソバンク証券・IB証券など別の証券会社の口座が必要になります。米国株や投資信託はSBI証券に残したまま、欧州の個別株だけをもう一つの口座で持つ形が現実的です。
なぜ企業の規模ではなく上場先で買えるかどうかが決まるのですか?
証券会社が外国株を取り扱う際は、取引所ごとに現地の取引参加権や決済インフラを整備する必要があるためです。SBI証券は米国・中国・アセアン各国などの取引所は取り扱っていますが、欧州各国の現地取引所は取扱対象に含めていません。そのため、たとえ世界的な大企業でも、上場先が対象外の取引所であれば購入できません。
投資信託やETFなら欧州株に投資できますか?
欧州株式指数に連動する投資信託やETFであれば、SBI証券からでも欧州へのエクスポージャーを持つことができます。ただし、この方法では個別企業を選んで投資することはできません。特定の企業に投資したい場合は、その企業が上場している取引所を取り扱う証券会社の口座が必要です。
まとめ
- SBI証券では欧州の現地取引所(フランクフルト・パリ・ロンドン・SIX等)に上場する個別株は買えない
- 買えるかどうかを決めるのは企業の規模や知名度ではなく「どの取引所に上場しているか」だけ
- ASMLやノボノルディスクなど米国市場に上場する欧州企業は一般に取引できる(取扱いは必ずSBI証券公式サイトでご確認ください)
- ラインメタルやLVMHなど現地上場銘柄が欲しいなら、野村證券(ドイツ株)・大和証券(店舗・電話)・サクソバンク証券・IB証券などの口座を別途開設する
- SBI証券の口座は解約不要。米国株・投資信託はSBI証券、欧州の現地上場株は別口座という併用が現実的
用途別・おすすめの動き方
| こんな人は | やり方 |
|---|---|
| SBI証券だけで済ませたい | 米国市場に上場する欧州企業(ASML等)で妥協する。取扱いは公式サイトで要確認 |
| ラインメタルやLVMHなど現地上場銘柄が欲しい | ラインメタルなどドイツ株は野村證券のオンラインでも買える。LVMHなどドイツ以外は大和証券(店舗・電話)やサクソバンク証券を比べる |
| NISAの非課税枠で欧州株を持ちたい | ドイツ株なら野村證券(成長投資枠の表示あり)、ほかはIB証券という選択肢も(NISA解説記事へ) |
| 証券会社ごとの違いを詳しく比較したい | 証券会社比較記事を確認する |
特定口座で確定申告の手間を減らしながら、日本語の画面で欧州株を持つ。その入口です。NISAを優先したい方には、ドイツ株なら野村證券、ほかはIB証券という選択肢もあります。
口座の種類と開設までの日数は当サイトの解説記事にまとめています。NISAは対象外です。
この記事の検証方法
- SBI証券の外国株取扱国・取扱市場は本記事執筆時点での一般的な取扱区分をもとに整理しています。個別銘柄の取扱いは変更される可能性があるため、必ず公式サイトでご確認ください
- 欧州の現地上場銘柄の上場取引所は当サイトの個別記事で確認済みの情報です
- 筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています(本記事の銘柄を保有しているとは限りません)
この記事を書いた人:Kawa
ポルトガル在住30代の兼業投資家です。インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で、欧州株ETFを中心に保有しています。ヨーロッパには、日本ではあまり知られていなくても、世界中で愛されている会社がたくさんあります。その面白さと、日本からの買い方を、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思って書いています。株価の見通しは、根拠と計算式を示して書きます。確認できていないことはそう書き、誤りがあれば訂正の経緯を記事に残して直します。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄や証券会社の利用を推奨するものではありません。記載のSBI証券および他社の取扱商品・取扱市場に関する情報は2026年8月17日時点(野村證券・大和証券などの取扱いは2026年10月12日時点)で当サイトが確認した内容に基づいており、変更される場合があります。各証券会社の取扱商品は変更される可能性があるため、口座開設および取引の前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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