MENU

欧州株を買う前に確認したい7つの制度|会社の国・株の種類・2つの税金【2026年】

欧州株を買う前に確認したい7つの制度|会社の国・株の種類・2つの税金【2026年】

※本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)が含まれます。

この記事の結論

  • 欧州株は、国ごとに税金も株の仕組みも違うのが、米国株との大きな違いです
  • 買う前に確認したいのは、①会社の国 ②株の種類 ③配当の税金 ④買付時の税金 ⑤配当の受け取り方 ⑥両替コスト ⑦取引できる日の7つです
  • とくに①の「会社の国」は、③と④の税金を決める出発点です。上場している取引所の国と、会社の国は一致しないことがあります
  • それぞれの詳しい内容は、一次資料で確認した個別の記事にまとめています

当サイトでは、会社の業績や配当利回りといった「数字」の見方を買う前に見る6つの数字の記事にまとめています。この記事はその対になるもので、「制度」の確認点を整理します。

当サイト自身、エアバスの配当をフランスの税率で説明してしまい、あとで訂正したことがあります。数字が良くても、制度の確認を飛ばすと、手取りの見込みが狂います。順番に見ていきます。

目次

7つのチェックリスト

確認することなぜ大事か調べ方
①会社の国配当の税金と買付時の税金は、会社の国で決まるISINコードの先頭2文字と、会社のIR資料
②株の種類同じ会社に、議決権や配当が違う複数の株がある銘柄名の「A」「B」「優先株」などの表示
③配当の税金現地で0%〜35%。日本の手続きで戻らない分がある会社の国の税率と、日本との条約の限度税率
④買付時の税金フランス・イタリア・スペイン・イギリスは買うときに課税会社の国と時価総額
⑤配当の受け取り方現金とは限らない。通貨が米ドルの会社もある会社の配当の発表
⑥両替コスト約定額が大きいと、手数料より重くなる証券会社の取引概要
⑦取引できる日休場日は国ごとに違う。年末は取引所で分かれる取引所の公式カレンダー
当サイトの各記事で一次資料から確認した内容を整理したもの

①会社の国:取引所の国とは限らない

パリ上場のエアバスはオランダの会社、同じくパリ上場のユーロフィンはルクセンブルクの会社、ロンドン上場のグレンコアはジャージーで登記された会社です。アムステルダムのAEX指数には、イギリスの会社が3社入っています。

手がかりは、銘柄を識別するISINコードの先頭2文字です。ただし、ユーロフィンのようにISINが「FR」でも登記はルクセンブルクという例もあるため、最後は会社のIR資料で確かめます。詳しくはISINの見方の記事をご覧ください。

②株の種類:同じ会社に2つの銘柄がある

  • ドイツの優先株:議決権がない代わりに、配当が数セント多い株です。フォルクスワーゲンやヘンケルは、優先株のほうが活発に取引されています。BMWは2026年6月に優先株を廃止しました(ドイツの優先株の記事)
  • 北欧のA株・B株:議決権の数が違う株が別々に上場しています。マースクは、議決権のあるA株とないB株の両方が指数に入っています(OMXC25の記事)

③配当の税金と、④買付時の税金

配当から現地で引かれる税金は、イギリスの「通常の配当はなし」から、スイスの35%まで幅があります。さらに、日本との条約の限度税率を超えた分は、日本の確定申告では戻りません。国ごとの数字は配当税を9か国で比べた記事、米国株との比較は米国株と欧州株の配当税を比べた記事にまとめています。

例外もあります。スイスでも、会社が資本準備金から払う配当には35%がかかりません(資本準備金からの配当の記事)。逆にイギリスでも、REITが賃貸事業の利益から払う配当は20%が引かれます(イギリスのREITの記事)。

買うときにかかる税金は、フランス0.4%、イタリア0.2%、スペイン0.2%、イギリス0.5%の4か国です。サクソバンク証券の取引概要には、ドイツ・スイス・オランダ・北欧についての記載はありませんでした。対象の決め方は国ごとに違うので、買付にかかる税金の記事で確認してください。

会社の国、株の種類、配当の税金。7つの制度を知ったうえで、実際の取扱銘柄を日本語の画面で見ておくと、チェックリストが自分の気になる銘柄に当てはまるかを確かめられます。

欧州株1,800銘柄以上・9取引所に対応。特定口座は使えますが、NISAの対象外です。手数料は取引所ごとに最低額があり、少額の買付では負担率が上がります。

⑤配当の受け取り方:現金とは限らない

  • 株か現金かを選ぶ配当:スペインのイベルドローラは、何も選ばないと新株で届きます(イベルドローラの配当の記事)
  • 米ドルで決まる配当:UBS、スイス再保険、グレンコア、アストラゼネカは、配当の額を米ドルで決めています(配当を米ドルで決める欧州株の記事)
  • 長く持つと増える配当:フランスには、記名式で2年以上持つと配当が10%増える会社があります。ただし日本から使えるかは確認できていません(上乗せ配当の記事)

権利落ち日から支払いまでの日数も、2日から1か月あまりまで、会社によって違います(配当の支払いの日数の記事)。

⑥両替コストと、⑦取引できる日

サクソバンク証券の円口座では、売買のたびに両替コストがかかります。同社が示す率は0.25%で、約定額が大きくなると取引手数料より重くなります。取引所ごとの分かれ目は両替コストの記事で試算しています。

休場日は国の祝日で決まるため、同じ取引所グループでも違います。2026年の12月24日は、フランクフルト・スイス・ミラノが休場、パリ・アムステルダム・ロンドン・マドリードは短縮取引です(年末年始の休場日の記事)。取引所のしくみは取引所グループの早見表から読めます。

ここからは筆者の考えです。筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています。7つすべてを毎回調べるのは大変なので、まず①の会社の国だけは必ず確かめる、という習慣をおすすめしたいと思います。会社の国が分かれば、税金の2つはほぼ決まります。残りは、買うと決めた銘柄について1つずつ確認すれば足りると思います。

まとめ

  • 欧州株は、国ごとに税金と株の仕組みが違う。数字だけでなく制度の確認が要る
  • 確認点は、会社の国・株の種類・配当の税金・買付時の税金・配当の受け取り方・両替コスト・取引できる日の7つ
  • 会社の国は、取引所の国と一致しないことがある。ISINの先頭2文字と会社のIR資料で確かめる
  • 配当の税金にも買付時の税金にも例外がある。個別の記事で一次資料を確認できる

チェックリストを手元に置いて、気になる銘柄を1つずつ確かめる。その入口になる口座を、先に見ておく方法もあります。

口座の種類と開設までの日数は当サイトの解説記事にまとめています。NISAは対象外です。

この記事の検証方法

  • この記事の内容は、当サイトの各記事で、各国の税務当局、取引所、会社の公式資料から確認したものです。出典と確認日は、リンク先のそれぞれの記事に載せています
  • 両替コストの率は、サクソバンク証券の取引概要と同社のページで確認したものです
  • サクソバンク証券の口座での実際の扱い(条約の税率の適用、配当の受け取り方の選択など)は、当サイトでは確認できていない点が多く、各記事に明記しています
  • 本記事は制度の一般的な説明であり、税務アドバイスではありません。記載の内容は2026年9月19日時点のものです
  • 筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています

この記事を書いた人:Kawa

ポルトガル在住30代の兼業投資家です。インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で、欧州株ETFを中心に保有しています。ヨーロッパには、日本ではあまり知られていなくても、世界中で愛されている会社がたくさんあります。その面白さと、日本からの買い方を、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思って書いています。株価の見通しは、根拠と計算式を示して書きます。確認できていないことはそう書き、誤りがあれば訂正の経緯を記事に残して直します。詳しいプロフィール

あわせて読みたい

免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。本記事は制度の一般的な説明であり、税務アドバイスではありません。記載の内容は2026年9月19日時点で当サイトが確認したものにもとづいており、制度の変更により変わる場合があります。実際の取引の前に、会社の発表と証券会社の最新の案内を必ずご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ポルトガル在住30代の兼業投資家です。インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で、欧州株ETFを中心に保有しています。ヨーロッパには、日本ではあまり知られていなくても、世界中で愛されている会社がたくさんあります。その面白さと、日本からの買い方を、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思って書いています。株価の見通しは、根拠と計算式を示して書きます。確認できていないことはそう書き、誤りがあれば訂正の経緯を記事に残して直します。

コメント

コメントする

目次